FXレポート

EU離脱に向けた分岐点!

東京市場
 東京市場で「中国の劉鶴国務院副総理が月末の米中首脳会談を前に貿易関係の緊張緩和のため訪米を予定」と報じられると、ドル円は113.70円から114.04円まで上昇しました。

ロンドン市場
 欧州勢参入後は買いで反応し114.144円まで上値を伸ばしたものの、買いが一巡すると再び113.90円まで押し戻されました。

NY市場
 NY市場ではブリクジットを巡って閣僚が月内合意の可能性について「慎重ながらも楽観的だ」との見解を示したことでイギリスの有力メディアが「事務レベルでは英・EU間で離脱合意文書の作成にこぎつけた」と報じたほか、14日にメイ首相が特別閣議を開き「離脱合意案を議論する」と報じられたことでポンド買い一色となりポンド円は148.72円まで急騰しました。ただ、その後議会での承認が得られるか不透明な情勢が伝わったことでポンド買いから一転して売りとなり147.57円まで反落して取引を終えました。一方で、ドル円は蚊帳の外になり113.82円で取引を終えました。

【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 四半期実質国内総生産(GDP、速報値)[前期比] 7-9月期
08:50 JPY 四半期実質国内総生産(GDP、速報値)[年率換算] 7-9月期
13:30 JPY 第三次産業活動指数[前月比] 9月
13:30 JPY 鉱工業生産・確報値[前月比] 9月
13:30 JPY 鉱工業生産・確報値[前年同月比] 9月
18:30 GBP 消費者物価指数(CPI)[前月比] 10月
18:30 GBP 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 10月
18:30 GBP 小売物価指数(RPI)[前月比] 10月
18:30 GBP 小売物価指数(RPI)[前年同月比] 10月
18:30 GBP 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)[前年同月比] 10月
19:00 EUR 鉱工業生産[前月比] 9月
19:00 EUR 四半期域内総生産(GDP、改定値)[前期比] 7-9月期
19:00 EUR 四半期域内総生産(GDP、改定値)[前年同期比] 7-9月期
20:00 ZAR 小売売上高[前年同月比] 9月
21:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
22:30 USD 消費者物価指数(CPI)[前月比] 10月
22:30 USD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 10月
22:30 USD 消費者物価指数(CPIコア指数)[前月比] 10月
22:30 USD 消費者物価指数(CPIコア指数)[前年同月比] 10月

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-今日のトレードポイント-
 ブリクジットは北アイルランドの国境問題が最も大きな障壁の一つとなり行き詰まりを見せていましたが、今週に入り事態が進展してきました。EU側は北アイルランドを含む英国全体をEUの非関税同盟に留めることを受け入れたことでEU離脱合意の草案で英政府と合意したと報じられました。その結果、14日メイ首相が特別閣議を開き議会での承認を得た場合、またEU側も今月の25日に特別首脳会議を開く流れになりました。何事もなくスムーズに行けばポンド買いが強まり年初来高値を目指す展開も十分に考えられるシナリオです。ただ、英議会での承認は厳しいのではという見方があります。それは、北アイルランドの国境問題が完全にクリアになっておらず、北アイルランドの民主統一党が賛成しないことと最大野党の労働党が草案について否定的な見方をしており、議会で過半数を得られないとみられています。離脱交渉の期限まで残り少ない中、今日の特別閣議で否決されれば、手詰まり感から解散総選挙も考えられ、ポンドにとって厳しい局面が続きそうです。

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