FXレポート

ドル円は米中の貿易摩擦への懸念から上値が重い展開に

東京市場
ドル円は、米中の貿易摩擦への懸念が残るなか、底堅い動き。日経平均が300円超高となったほか、米長期金利の利回りが上昇したことをきっかけにドル円は買い戻しが進み110.25円近辺まで上昇しました。

ロンドン市場
ECBフォーラムを控え買いが一巡したことで調整的な売りからドル円は109.95円近辺まで下落しました。もっとも、ECBフォーラムにてパウエルFRB議長が「段階的な利上げを継続する根拠が強い」「政策金利はなお緩和的であり、中立金利から1%下回る可能性」と発言したことで110.20円近辺まで持ち直しました。

NY市場
NY市場ではロンドン市場での流れを引き継ぎ円売りが継続したほか、NY原油先物が大方の予想を覆して反発したことを切っ掛けに円売りの動きが強まり、一時110.448円まで上昇し前日比では0.372円高い、110.448円で取引を終えました。

≪2018年6月20日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」   売り36% 買い64%
ユーロ・円:「ベア」 売り54% 買い46%
英ポンド・円:「ブル」 売り31% 買い69%
豪ドル・円:「ブル」  売り12% 買い88%
NZドル・円:「ブル」  売り12% 買い88%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り55% 買い45%

【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 四半期国内総生産(GDP)[前期比] 1-3月期
07:45 NZD 四半期国内総生産(GDP)[前年同期比] 1-3月期
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
15:45 FRF 企業景況感指数 6月
16:30 CHF スイス国立銀行3カ月物銀行間取引金利誘導目標中心値
17:00 NOK ノルゲバンク(ノルウェー中銀)、政策金利
17:00 ZAR 四半期経常収支 1-3月期
17:30 HKD 消費者物価指数(CPI)[前年比] 5月
20:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
20:00 GBP 英中銀資産買取プログラム規模
20:00 GBP 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
21:30 CAD 卸売売上高[前月比] 4月
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
21:30 USD フィラデルフィア連銀製造業景気指数 6月
22:00 USD 住宅価格指数[前月比] 4月
23:00 USD 景気先行指標総合指数[前月比] 5月
23:00 EUR 消費者信頼感(速報値) 6月


-今日のトレードポイント-
 米中の貿易摩擦への懸念が根強く上値の重い展開です。もっとも、下値では米国の良好な経済成長が下支えとなっており上値の重さよりも下値の方が底堅いとみてます。本日は複数のイベントを控えており、一喜一憂にならずに冷静に対応したいです。また、経済指標とは別に本日はユーロ圏財務相会合が控えています。すでにECBでは2019年の夏に利上げをする見通しを示しています。また金融緩和についても年内に量的緩和を終了する方針をしてしていますが、ECBメンバーによっては緩和政策を続けるべきと主張するメンバーもあり動向を注視する必要があります。なお、昨日のECBフォーラムでドラギECB総裁は「賃金上昇を抑えている要因も徐々に終わりに近づいている」 と発言するなど方向転換する可能性を残すような発言をしており同氏の発言に注目が集まります。


[今日の予想レンジ]
ドル・円  109.50-111.00
ユーロ・円 127.00-129.80
ポンド・円 144.80-147.00

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