FXレポート

ドル円は、2月8日以来の高値を更新

先週金曜日のドル円は、東京市場では時間外のダウ先物の下落や米10年債利回りの低下を背景に売りが先行しました。一部通信社が11時前に「日銀、金融政策の現状維持を決定」と誤って報じたことも売りにつながり、一時109.14円近辺まで値を下げました。その後、日銀が12時過ぎに長短金利操作付き量的・質的金融緩和の維持を決定したことを発表しました。市場は更なる長期間の金融緩和を示唆した場合は、円売りを仕掛けようとしていましたが、黒田日銀総裁が会見で、インフレ目標2.0%の達成時期について「2019年度ごろ」を削除した理由は、2%達成時期と政策変更を結びつけ、市場に誤解を与える見方があったためと説明し、ドル円は109.31円前後での小動きな値動きになりました。 欧米市場では、米長期金利の低下が重しとなったことで、ドル円は伸び悩む展開でしたが、1-3月期米国内総生産(GDP)速報値や1-3月期米雇用コスト指数が予想を上回る結果となり、一時109.54円近辺と2月8日以来の高値を更新しました。もっとも、月末のロンドンフィキシングに絡んだ売りが観測されると108.96円近辺まで急ピッチで値を下げました。取引終盤には、ダウ平均の下げ幅縮小などを背景に109.10円近辺まで買戻しがありましたが、総じて戻りは鈍く、前日比では0.255円低い、109.083円で取引を終えました。


≪2018年4月27日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」   売り34% 買い66%
ユーロ・円:「ベア」  売り63% 買い37%
英ポンド・円:「ブル」 売り35% 買い55%
豪ドル・円:「ブル」  売り14% 買い86%
NZドル・円:「ブル」  売り12% 買い88%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り62% 買い38%

【今日の主な経済指標】
10:00 NZD NBNZ企業信頼感 4月
10:00 CNY 製造業購買担当者景気指数(PMI) 4月
15:00 ZAR マネーサプライM3[前年同月比] 3月
15:00 DEM 小売売上高指数[前月比] 3月
15:00 DEM 小売売上高指数[前年同月比] 3月
16:00 CHF KOF景気先行指数 4月
16:00 TRL 貿易収支 3月
17:00 EUR マネーサプライM3[前年同月比] 3月
21:00 ZAR 貿易収支 3月
21:00 DEM 消費者物価指数(CPI、速報値)[前月比] 4月
21:30 CAD 鉱工業製品価格[前月比] 3月
21:30 CAD 原料価格指数[前月比] 3月
21:30 USD 個人消費支出(PCE)[前月比] 3月
21:30 USD 個人所得[前月比] 3月
21:30 USD 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)[前月比] 3月
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数 4月
23:00 USD 住宅販売保留指数[前月比] 3月


-今日のトレードポイント-
 先週のドル円は北朝鮮が核実験と大陸間弾道ミサイル発射実験の中止を発表した事で、ドル買い方向に進み、直近では、米10年債利回りが3%台に乗せたことも支えに、さらにドル買いの加速傾向が続いてます。今週は水曜日に米連邦公開市場委員会(FOMC)やADP雇用統計、金曜日には非農業部門雇用者数変化、及び失業率と重要指標が控えており、これら重要指標に対して、ドル買いの流れが引き続き継続するのかが焦点です。また、ドル売り材料として、米国の「双子の赤字」への警戒感、トランプ米政権による日米貿易不均衡是正圧力懸念、麻生財務相の辞任の可能性などが挙げられますが、マーケットはファンダメンタルへの注目が高く、引き続き米国の長期金利や主要な株式市場の動向に注意して取引に臨みたいです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円  108.00-110.00
ユーロ・円 131.00-133.00
ポンド・円 150.00-153.00

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