ドル円90円台を回復。本日も上値を追えるか?
昨日の東京市場のドル円は一時、豪ドル円などのクロス円の買いに連れ上昇する場面もあったものの、藤井裕久財務相による「通貨安競争をすべきでない」、「日本経済は成長を輸出に頼りすぎるべきでない」等の発言がドル円を押し下げるなど、一進一退の状況が続いた。ユーロ円も一時は本邦株式相場の好調な推移を受け上昇したものの、勢いは続かず、上値の重い展開となった。その後のロンドン市場では欧州株式市場の冴えない動きからリスク回避の流れからドル買いが強まる展開となった。
NY市場の時間帯は、米NY連銀が発表した10月のNY州製造業景気指数が市場予想平均を上回ったことや、新規失業保険申件数が51万4000件と市場予想平均よりも強い結果となったことなどからリスク志向が改善。クロス円全般で買いが入りドル円も値を上げた。その後もNYダウが1万ドルを維持した底堅い推移となったことで、ドル円は90.778円まで上昇し、90.587円で取引を終えた。ユーロ円も株価高・リスク選好の流れから一時135.389円まで上昇、135.369円と高値圏で取引を終えた。その他、ポンド円もイングランド銀行(BOE)が資産買取プログラムを停止させるとの憶測や、英企業の合併に絡んだ話などが好材料となり、147.399円と前日比で4円以上の上昇で取引を終えた。
リスク選好の流れからクロス円全般を押し上げている状況の中、米国の低金利政策長期化懸念の後退に加え、好調な米産業指数や雇用情勢などが好評価につながり、ドル円は90円台を回復している。本日は90円台を維持できるかが焦点となろうが、対ユーロでは1.4943ドル付近と依然として高値圏で推移しており、ドル先安感は拭えたとはいいきれない。このところ、上昇しては急激に下落する等、値動きの荒い状況も見られるため、急反落する可能性も念頭に入れておきたい。経済指標では鉱工業生産やミシガン大学消費者態度指数等の発表が予定されており景況感を確かめる上でも注視したい。
また、株高や資源価格の上昇から対円での資源国通貨やユーロも買いやすい状況が続いている。好調な米国企業の決算状況から株価も堅調な推移となる可能性が高く、特に6連騰となっているカナダ円は消費者物価指数の結果とともに、好調な上昇基調が続くかどうかを見守りたい。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 89.20- 91.40
ユーロ・円 130.60-136.20
ポンド・円 140.00-150.30
【本日の主な経済指標】
08:50(日) 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
08:50(日) 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
16:15(ス) 実質小売売上高[前年同月比]
18:00(欧) 貿易収支
20:00(加) 消費者物価指数(CPI)[前月比]
20:00(加) 消費者物価指数(CPI)[前年同月比]
20:00(加) 消費者物価指数(CPIコア)[前月比]
20:00(加) 消費者物価指数(CPIコア)[前年同月比]
22:00(米) 対米証券投資(短期債除く)
22:15(米) 鉱工業生産[前月比]
22:15(米) 設備稼働率
23:00(米) ミシガン大学消費者態度指数・速報値
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年10月15日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ベア」
NZドル・円 :「ベア」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
90円台を回復したことで、上値にやや軽さが出てきている模様。参加者も「ブル」を選択している。
景気先行きも楽観視されつつあり、まだ上値の余地があろうか。但し、このところドル円は上げ下
げの動向が激しいため、リスク管理には十分注意を払いたい。
ユーロ円は「ベア」
昨日に引き続きリスク選好の流れからユーロ買いが進んでいる。しかし、参加者は早くも高値警戒感
から「ベア」を選択している模様。株高を背景としたユーロ買いであるが、欧州景気先行きに対する
不透明感が払拭されている状況とは評価し難く、ユーロ買いを支える一段の材料待ちとなるか。
ポンド円は「ブル」
先日の強い雇用統計やイングランド銀行(BOE)が資産買取プログラム停止との憶測など、ポジティブな
内容が続き「ブル」が選択されている。しかし、前日比4円以上の高値となったことに対する反落も十
分に予想されるため、慎重な判断が求められそうだ。
NY市場の時間帯は、米NY連銀が発表した10月のNY州製造業景気指数が市場予想平均を上回ったことや、新規失業保険申件数が51万4000件と市場予想平均よりも強い結果となったことなどからリスク志向が改善。クロス円全般で買いが入りドル円も値を上げた。その後もNYダウが1万ドルを維持した底堅い推移となったことで、ドル円は90.778円まで上昇し、90.587円で取引を終えた。ユーロ円も株価高・リスク選好の流れから一時135.389円まで上昇、135.369円と高値圏で取引を終えた。その他、ポンド円もイングランド銀行(BOE)が資産買取プログラムを停止させるとの憶測や、英企業の合併に絡んだ話などが好材料となり、147.399円と前日比で4円以上の上昇で取引を終えた。
リスク選好の流れからクロス円全般を押し上げている状況の中、米国の低金利政策長期化懸念の後退に加え、好調な米産業指数や雇用情勢などが好評価につながり、ドル円は90円台を回復している。本日は90円台を維持できるかが焦点となろうが、対ユーロでは1.4943ドル付近と依然として高値圏で推移しており、ドル先安感は拭えたとはいいきれない。このところ、上昇しては急激に下落する等、値動きの荒い状況も見られるため、急反落する可能性も念頭に入れておきたい。経済指標では鉱工業生産やミシガン大学消費者態度指数等の発表が予定されており景況感を確かめる上でも注視したい。
また、株高や資源価格の上昇から対円での資源国通貨やユーロも買いやすい状況が続いている。好調な米国企業の決算状況から株価も堅調な推移となる可能性が高く、特に6連騰となっているカナダ円は消費者物価指数の結果とともに、好調な上昇基調が続くかどうかを見守りたい。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 89.20- 91.40
ユーロ・円 130.60-136.20
ポンド・円 140.00-150.30
【本日の主な経済指標】
08:50(日) 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
08:50(日) 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
16:15(ス) 実質小売売上高[前年同月比]
18:00(欧) 貿易収支
20:00(加) 消費者物価指数(CPI)[前月比]
20:00(加) 消費者物価指数(CPI)[前年同月比]
20:00(加) 消費者物価指数(CPIコア)[前月比]
20:00(加) 消費者物価指数(CPIコア)[前年同月比]
22:00(米) 対米証券投資(短期債除く)
22:15(米) 鉱工業生産[前月比]
22:15(米) 設備稼働率
23:00(米) ミシガン大学消費者態度指数・速報値
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年10月15日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ベア」
NZドル・円 :「ベア」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
90円台を回復したことで、上値にやや軽さが出てきている模様。参加者も「ブル」を選択している。
景気先行きも楽観視されつつあり、まだ上値の余地があろうか。但し、このところドル円は上げ下
げの動向が激しいため、リスク管理には十分注意を払いたい。
ユーロ円は「ベア」
昨日に引き続きリスク選好の流れからユーロ買いが進んでいる。しかし、参加者は早くも高値警戒感
から「ベア」を選択している模様。株高を背景としたユーロ買いであるが、欧州景気先行きに対する
不透明感が払拭されている状況とは評価し難く、ユーロ買いを支える一段の材料待ちとなるか。
ポンド円は「ブル」
先日の強い雇用統計やイングランド銀行(BOE)が資産買取プログラム停止との憶測など、ポジティブな
内容が続き「ブル」が選択されている。しかし、前日比4円以上の高値となったことに対する反落も十
分に予想されるため、慎重な判断が求められそうだ。