FXレポート

複数のイベントを控え、リスク許容度の変化に注目か!?

昨日のドル円は序盤、仲値にかけてドル買いが強まり78.279円まで上昇したものの、仲値後は対主要通貨を中心にドル売りの展開になると、ドル円も連れるかたちで78.00円付近まで失速しました。欧州市場では、注目されていたイタリア長期国債の入札が好調だったことを受けて、ユーロドルでのドル売り圧力が強まり、ドル円は77.627円まで一段安となりました。しかし、NY市場では米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)が56.0と市場予想の44.0を上回ったことに加えて、前日に続きNYダウが底堅い展開になったこともドルのサポート材料になると前日比-0.113円となる77.870円まで回復し取引を終えました。

ユーロ円は、東京市場で日経平均やGlobexのNYダウ先物の堅調推移を背景に、投資家のリスク志向の高まりからユーロ買い円売りが強まり104.397円まで上昇しました。欧州市場では、欧州株式が弱含むとリスク回避の円買いから103.621円まで反落する場面が見られたものの、イタリア長期国債の入札が好調だったことを受けて、欧州財政問題の懸念が後退したことで、ユーロに買いが広がり104.397円まで上昇し「往って来い」となりました。しかし、NY市場に入ると、欧州中央銀行(ECB)の債券買い入れ不胎化オペの資金吸収額が目標額を下回る結果となったことから、再び欧州の債務危機が意識され103.708円(前日比:-0.100円)まで値を崩して取引を終えました。


≪2011年11月29日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」売り43% 買い57%
ユーロ・円  :「ブル」売り37% 買い63%
ユーロ・ドル :「ベア」売り46% 買い54%
英ポンド・円 :「ブル」売り40%  買い60%
豪ドル・円  :「ブル」売り21% 買い79%
NZドル・円  :「ブル」売り22% 買い78%

【今日の主な経済指標】
14:00 JPY  新設住宅着工戸数[前年同月比] 10月
16:00 DEM  小売売上高指数[前月比] 10月
16:00 DEM  小売売上高指数[前年同月比] 10月
16:45 FRF  卸売物価指数(PPI)[前月比] 10月
16:45 FRF  消費支出[前月比] 10月
17:55 DEM  失業者数[前月比] 11月
17:55 DEM  失業率 11月
19:00 EUR  失業率 10月
19:00 EUR  消費者物価指数(HICP、速報値)[前年同月比] 11月
19:00 JPY  外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
19:30 CHF  KOF景気先行指数 11月
21:00 USD  MBA住宅ローン申請指数[前週比]
21:00 ZAR  貿易収支 10月
21:30 USD  チャレンジャー人員削減数[前年比] 11月
22:15 USD  ADP雇用統計[前月比] 11月
22:30 CAD  鉱工業製品価格[前月比] 10月
22:30 CAD  原料価格指数[前月比] 10月
22:30 CAD  月次国内総生産(GDP)[前月比] 9月
22:30 CAD  四半期国内総生産(GDP)[前期比年率] 7-9月期
22:30 USD  四半期非農業部門労働生産性・改定値[前期比] 7-9月期
23:45 USD  シカゴ購買部協会景気指数 11月
00:00 USD  住宅販売保留指数[前月比] 10月
04:00 USD  米地区連銀経済報告(ベージュブック)


                          今日のトレードポイント

欧州の債務危機を背景に欧州各国の国債利回りの変動に伴う、リスク許容度の変化が意識されています。ただ、本日はユーロ圏失業率、ユーロ圏消費者物価指数、米MBA住宅ローン申請指数、米ADP雇用統計、米四半期非農業部門労働生産性、シカゴ購買部協会景気指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)など複数の経済指標が控えていることから、債券市場の動向を注視しつつ指標結果による突発的な動きにも警戒感を高めておきたいでしょう。

[今日の予想レンジ]
ドル・円   77.00-79.00  ユーロ・円 103.00-105.00  ポンド・円 120.00-123.00

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