米連邦公開市場委員会(FOMC)開催!ドルの行く末は!?
米連邦公開市場委員会(FOMC)開催!ドルの行く末は!?
昨日のドル円は、序盤に本邦輸出企業のドル売りが入り83.90円まで下落。その後、米景気回復期待を背景に米長期金利が上昇したことを受けてドル買いが優勢になると84.16円付近まで上昇した。欧州時間に入ると、米長期金利が上昇幅を拡大したことで、ドル円は84.345円の高値をマークした。その後、米投資格付け会社ムーディーズが「減税措置の延長は、今後2年間で米格付け見通しをネガティブとする可能性を増加させる」との見解を示したことで、ドル売りが優勢な展開に。米国時間には、米長期金利が下落に転じ、日米金利差の縮小を意識したドル売りも出たことで83.102円まで下落した。しかし、引けにかけてショートカバー散見すると小幅に反発し前日比-0.523円の83.423円で取引を終えた。
ユーロは、米長期金利の利回り拡大を受けたドル円の上昇に連られユーロ円は上値を伸ばした。その後、英FT紙の「EU当局が欧州金融安定ファシリティー(EFSF)を利用して、債務危機に陥った加盟国の国債を購入することを検討している」との報道を受けて、欧州首脳会議で欧州共通債券構想が進展するとの思惑からユーロ買いに拍車がかかり111.49円付近まで上昇。米国時間に入ると、米格付け会社のムーディーズが米国の格付け見通しをネガティブとしたことや米長期金利が上昇幅を縮めると対ドルは前週末高値を上抜け1.34330円付近、対円も112.067円の高値まで上昇した。引けにかけ利益確定の売りに押されて値を崩し111.707円で取引を終えた。
本日の展開
ドル円は、ブッシュ減税延長による経済効果から景気回復期待が高まり高値圏での推移を維持していたが、減税による財政悪化が米国債格下げの可能性を生み値を崩した。財政赤字の拡大や格付けの引き下げ懸念自体は悪材料となるが、米経済が予想よりも早く回復するとの期待によって米国債利回りが高水準を維持しているため下値は限定的との見方もある。なお、本日は米国時間序盤に小売売上高をはじめ、FOMC等の注目イベントを控えているため、日欧時間は様子見ムードから狭いレンジでの取引が予想される。小売売上高は7月以降前月比プラスを継続し、今回もプラス予想となっており、米消費の力強さを裏付ける結果となれば値を戻し、昨日高値84.345円が上値目標となろうか。一方、FOMCでは引き続き金利は据え置きと金融政策に変更はないとの見方が強いものの、バーナンキFRB議長は必要に応じて更なる金融緩和の可能性を示唆しているため、声明文において金融緩和姿勢を明確に示した場合、ドル金利の低下を招く可能性がある。金利低下に伴いドル売りが強まった場合には昨日安値83.102円を下抜け、一目均衡表週足転換線が控える82.30円近辺までを想定したい。
ユーロ円は中国の利上げ見送りや米国の悪材料を背景とした対ドルでの上昇に連れ高となっている。英FT紙の報道を受けて欧州金融安定ファシリティーへの期待感が高まっているものの、ユーロ圏内での意見対立も目立っているため具体的な方針が発表されるまでは予断の許さない状態が続いている。しかし、テクニカルでは先週高値を上抜け、一目均衡表日足転換線が上向きとなり短期的な地合いは強いため、本日発表されるユーロ圏鉱工業生産、ZEW景況感調査の結果次第では上値を試す展開も想定しておきたい。上値目標としては11月22日直近高値114.942円から11月30日直近安値までの下落に対する61.8%戻しとなる112.421円が意識される水準となりそうだ。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.20-84.40
ユーロ・円 110.70-112.50
ポンド・円 131.00-133.50
【今日の主な経済指標】
13:30 JPY 鉱工業生産・確報値[前月比]
15:30 FRF 消費者物価指数(CPI)
18:30 ZAR 消費者物価指数(CPI)
18:30 GBP 消費者物価指数(CPI)
18:30 GBP 小売物価指数(RPI)
19:00 EUR 鉱工業生産[前月比]
19:00 DEM ZEW景況感調査(期待指数)
19:00 EUR ZEW景況感調査
22:30 CAD 景気先行指数[前月比]
22:30 CAD 四半期労働生産性指数[前期比]
22:30 USD 卸売物価指数(PPI)[前月比]
22:30 USD 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)[前月比]
22:30 USD 小売売上高[前月比]
00:00 USD 企業在庫[前月比]
04:15 USD 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
≪2010年12月13日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ベア」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
83円台前半では押し目買い意欲が強く「ブル」が優勢。本日は米重要指標が多く控えているため、値動
きの荒い展開が予想される。FOMCにおいては米国経済の動向について注目されているが、無風で通過し
た場合は米長期金利を睨んだ動きにシフトするだろう。また、ブッシュ減税の延長合意で米格付けをネ
ガティブに引き下げる可能性が高まっていることから、今後の米財政赤字の規模にも注意を払う必要が
あるかもしれない。
ユーロ円は「ベア」
ドル全面安による対ドルでの上昇に連れて大きく上昇したものの、根強い欧州の信用不安やPIIGS諸国の
ソブリン格下げ懸念を背景に「ベア」が優勢。また、週末のEUサミットを前にショイブレ独財務相が
「独議会は欧州共同債を支持していない」「欧州共同債に関して欧州内ではコンセンサスがとれていな
い」と一部通信社が報じている。EU当局がすすめているユーロ圏共通債券構想に反対を表明しており、
ユーロ圏内の意見対立が深刻化していることから、ポジションの傾けすぎには注意したい。
豪ドル円は「ブル」
12月1日から上昇が継続し9連騰で「ブル」が優勢。米長期金利の上昇を受けたドル円の上昇にも連られ
て、83円台のせとなった。また、中国は当面大幅な利上げは行わないとの見方が浮上しており、対中輸
出国である豪ドルにはサポート要因となりそうだ。また、スティーブンス豪準備銀行(RBA)総裁は「主要
銀行の利益は良い」と発言したことに加えて、豪州株も堅調に推移していることから上値の余地はあり
そうだ。
昨日のドル円は、序盤に本邦輸出企業のドル売りが入り83.90円まで下落。その後、米景気回復期待を背景に米長期金利が上昇したことを受けてドル買いが優勢になると84.16円付近まで上昇した。欧州時間に入ると、米長期金利が上昇幅を拡大したことで、ドル円は84.345円の高値をマークした。その後、米投資格付け会社ムーディーズが「減税措置の延長は、今後2年間で米格付け見通しをネガティブとする可能性を増加させる」との見解を示したことで、ドル売りが優勢な展開に。米国時間には、米長期金利が下落に転じ、日米金利差の縮小を意識したドル売りも出たことで83.102円まで下落した。しかし、引けにかけてショートカバー散見すると小幅に反発し前日比-0.523円の83.423円で取引を終えた。
ユーロは、米長期金利の利回り拡大を受けたドル円の上昇に連られユーロ円は上値を伸ばした。その後、英FT紙の「EU当局が欧州金融安定ファシリティー(EFSF)を利用して、債務危機に陥った加盟国の国債を購入することを検討している」との報道を受けて、欧州首脳会議で欧州共通債券構想が進展するとの思惑からユーロ買いに拍車がかかり111.49円付近まで上昇。米国時間に入ると、米格付け会社のムーディーズが米国の格付け見通しをネガティブとしたことや米長期金利が上昇幅を縮めると対ドルは前週末高値を上抜け1.34330円付近、対円も112.067円の高値まで上昇した。引けにかけ利益確定の売りに押されて値を崩し111.707円で取引を終えた。
本日の展開
ドル円は、ブッシュ減税延長による経済効果から景気回復期待が高まり高値圏での推移を維持していたが、減税による財政悪化が米国債格下げの可能性を生み値を崩した。財政赤字の拡大や格付けの引き下げ懸念自体は悪材料となるが、米経済が予想よりも早く回復するとの期待によって米国債利回りが高水準を維持しているため下値は限定的との見方もある。なお、本日は米国時間序盤に小売売上高をはじめ、FOMC等の注目イベントを控えているため、日欧時間は様子見ムードから狭いレンジでの取引が予想される。小売売上高は7月以降前月比プラスを継続し、今回もプラス予想となっており、米消費の力強さを裏付ける結果となれば値を戻し、昨日高値84.345円が上値目標となろうか。一方、FOMCでは引き続き金利は据え置きと金融政策に変更はないとの見方が強いものの、バーナンキFRB議長は必要に応じて更なる金融緩和の可能性を示唆しているため、声明文において金融緩和姿勢を明確に示した場合、ドル金利の低下を招く可能性がある。金利低下に伴いドル売りが強まった場合には昨日安値83.102円を下抜け、一目均衡表週足転換線が控える82.30円近辺までを想定したい。
ユーロ円は中国の利上げ見送りや米国の悪材料を背景とした対ドルでの上昇に連れ高となっている。英FT紙の報道を受けて欧州金融安定ファシリティーへの期待感が高まっているものの、ユーロ圏内での意見対立も目立っているため具体的な方針が発表されるまでは予断の許さない状態が続いている。しかし、テクニカルでは先週高値を上抜け、一目均衡表日足転換線が上向きとなり短期的な地合いは強いため、本日発表されるユーロ圏鉱工業生産、ZEW景況感調査の結果次第では上値を試す展開も想定しておきたい。上値目標としては11月22日直近高値114.942円から11月30日直近安値までの下落に対する61.8%戻しとなる112.421円が意識される水準となりそうだ。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.20-84.40
ユーロ・円 110.70-112.50
ポンド・円 131.00-133.50
【今日の主な経済指標】
13:30 JPY 鉱工業生産・確報値[前月比]
15:30 FRF 消費者物価指数(CPI)
18:30 ZAR 消費者物価指数(CPI)
18:30 GBP 消費者物価指数(CPI)
18:30 GBP 小売物価指数(RPI)
19:00 EUR 鉱工業生産[前月比]
19:00 DEM ZEW景況感調査(期待指数)
19:00 EUR ZEW景況感調査
22:30 CAD 景気先行指数[前月比]
22:30 CAD 四半期労働生産性指数[前期比]
22:30 USD 卸売物価指数(PPI)[前月比]
22:30 USD 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)[前月比]
22:30 USD 小売売上高[前月比]
00:00 USD 企業在庫[前月比]
04:15 USD 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
≪2010年12月13日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ベア」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
83円台前半では押し目買い意欲が強く「ブル」が優勢。本日は米重要指標が多く控えているため、値動
きの荒い展開が予想される。FOMCにおいては米国経済の動向について注目されているが、無風で通過し
た場合は米長期金利を睨んだ動きにシフトするだろう。また、ブッシュ減税の延長合意で米格付けをネ
ガティブに引き下げる可能性が高まっていることから、今後の米財政赤字の規模にも注意を払う必要が
あるかもしれない。
ユーロ円は「ベア」
ドル全面安による対ドルでの上昇に連れて大きく上昇したものの、根強い欧州の信用不安やPIIGS諸国の
ソブリン格下げ懸念を背景に「ベア」が優勢。また、週末のEUサミットを前にショイブレ独財務相が
「独議会は欧州共同債を支持していない」「欧州共同債に関して欧州内ではコンセンサスがとれていな
い」と一部通信社が報じている。EU当局がすすめているユーロ圏共通債券構想に反対を表明しており、
ユーロ圏内の意見対立が深刻化していることから、ポジションの傾けすぎには注意したい。
豪ドル円は「ブル」
12月1日から上昇が継続し9連騰で「ブル」が優勢。米長期金利の上昇を受けたドル円の上昇にも連られ
て、83円台のせとなった。また、中国は当面大幅な利上げは行わないとの見方が浮上しており、対中輸
出国である豪ドルにはサポート要因となりそうだ。また、スティーブンス豪準備銀行(RBA)総裁は「主要
銀行の利益は良い」と発言したことに加えて、豪州株も堅調に推移していることから上値の余地はあり
そうだ。