ドル円、三角持合から次の方向は?
昨日はケース・シラー住宅価格指数が全米主要10都市圏で151.00と前月実績(150.38)を上回ったことで、住宅市場に対する底打ち期待が高まり、ドル円は一時95.270円付近まで上昇した。しかし、7月の米消費者景気信頼感指数が2カ月連続で低下したことに加え、米国株が軟調に推移したことにより、逆に94.006円まで売り込まれる展開となった。
住宅市場の回復期待が米国株式市場の上昇を通してドル買いに繋がる展開も、昨日の消費者信頼感指数で冷や水を浴びせられた格好となっている。本邦、輸出企業の円買いも95円オーバーでは活発となっており、こうした状況がドル円の三角持合を形成しているようだ。
この結果、95円オーバー、92円アンダーのどちらかを定着させる力が、現在は拮抗しており、この一つの材料となるのが、明日、発表予定のGDPとなる可能性もある。ただし、米国の景気回復期待も雇用不安を抱えたものであり、ドル円もトレンド形成というよりは上下を試す展開が続くシナリオが有効かもしれない。
ユーロ円は、ドイツ銀行の第2四半期決算が、市場の予想を上回ったことを受けてユーロに買いが集まり、一時135.967円の高値まで買われる場面が見られた。しかし、欧米株の下落により投資家のリスク許容度が後退。円買いユーロ売り優勢となったことから、134.035円で引けた。
ユーロに対しては、連騰に対する警戒感が強かっただけに、この程度の調整で済んでいるのはむしろ、地合は強いとも考えらる。リスク許容度が大きく低下していないと評価できれば、ユーロ円133円付近の押し目買いも有効かもしれない。
また、昨日は豪ドルの動向が注目された。スティーブンスRBA総裁が利上げを示唆する発言を行ったことに加え、銅やアルミニウムなど国際商品価格が堅調となっていることが後押しし、豪ドル円は79.277円まで上昇。ドル安につられて下落局面もあったが、終値は78.200円でクロス円の中では唯一豪ドルは下落しなかった。高金利通貨が高騰すると、その対極にある低金利通貨の円が売られやすくなり、円安が波及していく可能性も十分考えられる。豪中央銀行の利上げ観測が高まった中、高金利通貨を取り巻く市場動向に注視してみるもの面白いかもしれない。
[予想レンジ]
ドル・円 93.20~95.50
ユーロ・円 132.90~136.50
ポンド・円 153.30~157.10
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 小売業販売額
12:00 NZD NBNZ企業信頼感
15:00 ZAR マネーサプライM3
17:30 GBP 消費者信用残高
18:30 ZAR 消費者物価指数
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
21:30 USD 耐久財受注・輸送用機器除く
3:00 USD 米地区連銀経済報告
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年7月28日クローズ時点≫
ドル・円 : ブル
ユーロ・円 : ブル
ユーロ・ドル :ブル
英ポンド・円 :ブル
豪ドル・円 : ブル
NZドル・円 : ブル
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル・円は「ブル」
ブル優勢ながらもその力は弱いか。三角持合中となっており、最大の焦点は米国のファンダメンタルズ。
週末にかけて重要指標が多く控えており、本当に「強いドル」に戻れるのか判断していきたい。
ユーロ・円は「ブル」
ユーロドルが堅調な地合を形成しており、ユーロ円も上値模索中となっている。
ただし、135円中盤は重くなっており、このレベルを上抜けるかがポイントとなる。134円が維持できなければ、
一転、下落のリスクが高くなるため要注意。
ポンド・円は「ブル」
7月中盤の147円割れの局面から、一転、上値模索中の状況となっている。ただし、157円台はかなり重くなって
おり、ブレイクには材料不足が否めない。英国も失業率が上昇中となっており、ファンダメンタルズの回復
にもう一段の材料が加わらなければ、再度150円割れの方向も視野にいれる必要も。
住宅市場の回復期待が米国株式市場の上昇を通してドル買いに繋がる展開も、昨日の消費者信頼感指数で冷や水を浴びせられた格好となっている。本邦、輸出企業の円買いも95円オーバーでは活発となっており、こうした状況がドル円の三角持合を形成しているようだ。
この結果、95円オーバー、92円アンダーのどちらかを定着させる力が、現在は拮抗しており、この一つの材料となるのが、明日、発表予定のGDPとなる可能性もある。ただし、米国の景気回復期待も雇用不安を抱えたものであり、ドル円もトレンド形成というよりは上下を試す展開が続くシナリオが有効かもしれない。
ユーロ円は、ドイツ銀行の第2四半期決算が、市場の予想を上回ったことを受けてユーロに買いが集まり、一時135.967円の高値まで買われる場面が見られた。しかし、欧米株の下落により投資家のリスク許容度が後退。円買いユーロ売り優勢となったことから、134.035円で引けた。
ユーロに対しては、連騰に対する警戒感が強かっただけに、この程度の調整で済んでいるのはむしろ、地合は強いとも考えらる。リスク許容度が大きく低下していないと評価できれば、ユーロ円133円付近の押し目買いも有効かもしれない。
また、昨日は豪ドルの動向が注目された。スティーブンスRBA総裁が利上げを示唆する発言を行ったことに加え、銅やアルミニウムなど国際商品価格が堅調となっていることが後押しし、豪ドル円は79.277円まで上昇。ドル安につられて下落局面もあったが、終値は78.200円でクロス円の中では唯一豪ドルは下落しなかった。高金利通貨が高騰すると、その対極にある低金利通貨の円が売られやすくなり、円安が波及していく可能性も十分考えられる。豪中央銀行の利上げ観測が高まった中、高金利通貨を取り巻く市場動向に注視してみるもの面白いかもしれない。
[予想レンジ]
ドル・円 93.20~95.50
ユーロ・円 132.90~136.50
ポンド・円 153.30~157.10
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 小売業販売額
12:00 NZD NBNZ企業信頼感
15:00 ZAR マネーサプライM3
17:30 GBP 消費者信用残高
18:30 ZAR 消費者物価指数
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数
21:30 USD 耐久財受注・輸送用機器除く
3:00 USD 米地区連銀経済報告
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年7月28日クローズ時点≫
ドル・円 : ブル
ユーロ・円 : ブル
ユーロ・ドル :ブル
英ポンド・円 :ブル
豪ドル・円 : ブル
NZドル・円 : ブル
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル・円は「ブル」
ブル優勢ながらもその力は弱いか。三角持合中となっており、最大の焦点は米国のファンダメンタルズ。
週末にかけて重要指標が多く控えており、本当に「強いドル」に戻れるのか判断していきたい。
ユーロ・円は「ブル」
ユーロドルが堅調な地合を形成しており、ユーロ円も上値模索中となっている。
ただし、135円中盤は重くなっており、このレベルを上抜けるかがポイントとなる。134円が維持できなければ、
一転、下落のリスクが高くなるため要注意。
ポンド・円は「ブル」
7月中盤の147円割れの局面から、一転、上値模索中の状況となっている。ただし、157円台はかなり重くなって
おり、ブレイクには材料不足が否めない。英国も失業率が上昇中となっており、ファンダメンタルズの回復
にもう一段の材料が加わらなければ、再度150円割れの方向も視野にいれる必要も。