米祝日のため、ユーロ財政問題に注目集まる!
昨日のドル円は、朝鮮半島情勢の緊張を背景としたリスク回避の円買いが一巡し、新規材料難から東京時間は揉み合いとなった。その後、欧州時間序盤に国内輸出企業からとみられる円買いが入り82.942円まで下落したが、時間外の米10年物国債利回りが上昇に転じると反発、英・独の株価指数、ダウ先物が持ち直したことがリスク志向の改善につながり上昇幅を拡大した。米国時間序盤に発表された経済指標は強弱入り混じる結果となったため目立った反応はなく、その後発表された新規住宅販売件数が予想を大きく下回ると一時的に下値を試す動きも見られた。その後、米7年債入札の結果が低調だったとの見方から米金利が上昇幅を拡大するとドル買いが強まり83.648円まで上昇し、値を保ったまま83.539円で取引を終えた。
ユーロ円は、東京時間序盤に格付け機関S&P(スタンダード・アンド・プアーズ)がアイルランドの長期ソブリン格付けを2段階引き下げたと発表したが、今週月曜日に格付け機関ムーディーズが格付け引き下げを示唆していたこともあり、市場の反応は限定的となった。北朝鮮情勢を睨んで安く始まったアジア株が下げ幅を縮小するに連れてリスク志向が改善すると円売りが優勢となり111.748円まで上昇した。しかし、欧州勢参入後はユーロ圏財政問題を背景としたユーロ売りが先行し、独IFO企業景況感指数が予想を上回るも(予想:107.5、結果:109.3)流れは止められず110.309円まで下落した。その後、バローゾ欧州委員長が「ユーロは問題ない」との見解を示したことがサポート材料となり反発、前日比プラス圏まで値を戻し111.382円で取引を終えた。
本日の展開
本日のドル円は、米国が祝日のため主だった指標発表の予定が無いことから動意に乏しい展開が予想される。ただし、ユーロ圏財政問題を背景としたユーロ売りが相対的な円買いを誘う可能性や、北朝鮮がさらなる攻撃を行いアジア情勢の緊張度が高まる等の外部要因によって値が振れる可能性も否定出来ないため警戒は怠れないだろう。また、株価下落に伴うリスク回避の動きが強まった場合、ドルと円双方が買われる傾向にあるためユーロ/円・ユーロ/ドルといった、他通貨との兼ね合いにも注意が必要か。また、テクニカルではここ数日一目均衡表雲上限に上値を抑えられる格好となっているた、上抜け出来るかどうかが今後の展開を左右するかもしれない。
ユーロ円はアイルランドをはじめとしたPIIGS諸国の財政問題が引き続き変動要因として意識されそうだ。アイルランド政府は昨日、財政再建4ヵ年計画を発表。「100億ユーロの歳出削減し、50億ユーロの税収増を想定」、「2014年までに福祉予算を28億ユーロ削減する見通し」「付加価値税を2013年に22%、14年に23%引き上げる予定」などと明らかにしている。しかし、市場の反応が薄いところを見ると実現性に懐疑的な見方があるのかもしれない。既に支援を受けているギリシャにおいては、財政赤字削減を着々と進めているものの、経済環境の悪化やデモを引き起こす等マイナス面も見受けられる。また、支援を行う側のドイツにおいても国内では批判の声がある等、ユーロにとってはネガティブな材料が豊富にあるため、更なる下落もあるかもしれない。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.40-84.50
ユーロ・円 109.60-112.50
ポンド・円 129.80-133.40
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 企業向けサービス価格指数
08:50 JPY 貿易統計(通関ベース)
09:30 AUD 四半期民間設備投資
16:45 FRF 消費者信頼感指数
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)
≪2010年11月24日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
83円台のレンジ相場が継続し、スタンスも変わらず「ブル」となっている。市場の注目がユー
ロ圏財政問題にシフトしていることから、ユーロ/円・ユーロ/ドルといったユーロを中心とし
た動きに注意が必要な状況となっている。また、米祝日のため25・26日と主要な米経済指標の
発表予定もないことから、市場の一部では既に来週の雇用統計を見据えてのポジション調整に
動く可能性も考慮しておいた方が良さそうだ。
ユーロ円は「ブル」
バローゾ欧州委員長の発言によってユーロ売りが和らぎ「ブル」継続となっている。テクニカ
ルでは110円台半ばに控えている一目均衡表日足雲下限、週足基準線がサポートとして意識され
反発しているが、新たな悪材料が場合は同水準の下抜けもあるかもしれない。下抜けた場合は
9月8日安値105.791円から10月7日高値115.676円までの上昇に対する61.8%押しとなる109.567
円までの下落も想定しておきたい。
豪ドル円は「ブル」
資源国通貨買いによって他のクロス円と比べ戻りが早く、上昇期待から「ブル」継続となって
いる。ユーロ・中国と経済的なつながりが強いことから両国の悪材料によって値を崩す場面も
多々あるが、同国の経済環境自体は良好なため、リスク志向が改善した場合の買い意欲は強い
ようだ。そのため主要国株価が堅調に推移した場合、11月22日直近高値82.996円を試す場面も
あるかもしれない。
ユーロ円は、東京時間序盤に格付け機関S&P(スタンダード・アンド・プアーズ)がアイルランドの長期ソブリン格付けを2段階引き下げたと発表したが、今週月曜日に格付け機関ムーディーズが格付け引き下げを示唆していたこともあり、市場の反応は限定的となった。北朝鮮情勢を睨んで安く始まったアジア株が下げ幅を縮小するに連れてリスク志向が改善すると円売りが優勢となり111.748円まで上昇した。しかし、欧州勢参入後はユーロ圏財政問題を背景としたユーロ売りが先行し、独IFO企業景況感指数が予想を上回るも(予想:107.5、結果:109.3)流れは止められず110.309円まで下落した。その後、バローゾ欧州委員長が「ユーロは問題ない」との見解を示したことがサポート材料となり反発、前日比プラス圏まで値を戻し111.382円で取引を終えた。
本日の展開
本日のドル円は、米国が祝日のため主だった指標発表の予定が無いことから動意に乏しい展開が予想される。ただし、ユーロ圏財政問題を背景としたユーロ売りが相対的な円買いを誘う可能性や、北朝鮮がさらなる攻撃を行いアジア情勢の緊張度が高まる等の外部要因によって値が振れる可能性も否定出来ないため警戒は怠れないだろう。また、株価下落に伴うリスク回避の動きが強まった場合、ドルと円双方が買われる傾向にあるためユーロ/円・ユーロ/ドルといった、他通貨との兼ね合いにも注意が必要か。また、テクニカルではここ数日一目均衡表雲上限に上値を抑えられる格好となっているた、上抜け出来るかどうかが今後の展開を左右するかもしれない。
ユーロ円はアイルランドをはじめとしたPIIGS諸国の財政問題が引き続き変動要因として意識されそうだ。アイルランド政府は昨日、財政再建4ヵ年計画を発表。「100億ユーロの歳出削減し、50億ユーロの税収増を想定」、「2014年までに福祉予算を28億ユーロ削減する見通し」「付加価値税を2013年に22%、14年に23%引き上げる予定」などと明らかにしている。しかし、市場の反応が薄いところを見ると実現性に懐疑的な見方があるのかもしれない。既に支援を受けているギリシャにおいては、財政赤字削減を着々と進めているものの、経済環境の悪化やデモを引き起こす等マイナス面も見受けられる。また、支援を行う側のドイツにおいても国内では批判の声がある等、ユーロにとってはネガティブな材料が豊富にあるため、更なる下落もあるかもしれない。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.40-84.50
ユーロ・円 109.60-112.50
ポンド・円 129.80-133.40
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 企業向けサービス価格指数
08:50 JPY 貿易統計(通関ベース)
09:30 AUD 四半期民間設備投資
16:45 FRF 消費者信頼感指数
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)
≪2010年11月24日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
83円台のレンジ相場が継続し、スタンスも変わらず「ブル」となっている。市場の注目がユー
ロ圏財政問題にシフトしていることから、ユーロ/円・ユーロ/ドルといったユーロを中心とし
た動きに注意が必要な状況となっている。また、米祝日のため25・26日と主要な米経済指標の
発表予定もないことから、市場の一部では既に来週の雇用統計を見据えてのポジション調整に
動く可能性も考慮しておいた方が良さそうだ。
ユーロ円は「ブル」
バローゾ欧州委員長の発言によってユーロ売りが和らぎ「ブル」継続となっている。テクニカ
ルでは110円台半ばに控えている一目均衡表日足雲下限、週足基準線がサポートとして意識され
反発しているが、新たな悪材料が場合は同水準の下抜けもあるかもしれない。下抜けた場合は
9月8日安値105.791円から10月7日高値115.676円までの上昇に対する61.8%押しとなる109.567
円までの下落も想定しておきたい。
豪ドル円は「ブル」
資源国通貨買いによって他のクロス円と比べ戻りが早く、上昇期待から「ブル」継続となって
いる。ユーロ・中国と経済的なつながりが強いことから両国の悪材料によって値を崩す場面も
多々あるが、同国の経済環境自体は良好なため、リスク志向が改善した場合の買い意欲は強い
ようだ。そのため主要国株価が堅調に推移した場合、11月22日直近高値82.996円を試す場面も
あるかもしれない。