G20の影響は限定的!再び米金融緩和に焦点移る!
昨日のドル円は、先週末22・23日に開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議を受けてのスタートとなったが、会合結果がほぼ予想通りとなったことから週末の終値と同水準でオープンした。会合では各国が「通貨安競争」の回避で合意、声明には「為替レートの過度な変動や無秩序な動きを監視する」との文言が盛り込まれた。しかし、それに向けた具体策が示されなかったことに加え、経常収支の数値目標の導入が先送りされたことで市場の反応は限定的となった。G20を無難にこなした後は、市場の注目が再度米金融緩和に向かい、ドルが売られる展開となり80.411円まで下落した。その後、米国時間に中古住宅販売件数が発表[(前月比)予想:4.1%、結果:10.0%]されると予想を大きく上回ったことで上昇に転じた。しかし、G20での通貨安競争回避合意が政府・日銀の介入を難しくするのではないかとの見方もあり、上値は重く80.829円で取引を終えた。
豪ドル円は朝方にシンガポール証券取引所が豪証券取引所を買収する可能性があると報じられたことや、豪第3四半期卸売物価指数が[(前期比)予想:0.5%、結果:1.3%]と予想を上回ったことで材料視され80.558円まで上昇した。また、スティーブンRBA総裁の「より高いインフレを容認することは経済を支援しない」との発言を受けた金利先高観も支援材料として意識されている。豪ドル買いによって、対ドルでの価格が10月15日高値1.00005ドルに接近し上値を抑えられると、連れる形で次第に値を削る展開となり80.044円で取引を終えた。
本日の展開
ドル円は、G20の声明に対し野田財務相は急激な円高の流れに歯止めが掛かることを期待する旨の論評をしたが、具体的な中身が無いことからドル売りトレンドに変化をもたらすことは出来ていない。11月初旬に開催されるFOMCにおける米金融緩和を見据えたドル売りが再開していることから、歴史的安値の更新を試す展開となることも予想される。昨日に続き本日も米住宅指標の発表(ケース・シラー住宅価格指数、住宅価格指数)を控えている。昨日は予想を大きく上回る結果となったにも関わらず上値は限られ、好材料への反応が鈍いことから、予想を下回った場合はドルが大きく売り込まれる可能性を秘めている。ただし、急激な変動は日銀が介入を行う口実になることから、指標発表時の変動には警戒が必要となるだろう。
ユーロ円は、米国の金融緩和見通しとは対照的に、ウェーバー独連銀総裁が「来年の第1四半期の議題は出口戦略になる、政策金利を過剰に長期間、低金利で据え置くべきではない」とタカ派発言を行った。また、格付け会社S&P社も、拡大基調を強めるドイツ経済が欧州経済を後押ししECBが比較的早期に利上げに転じる可能性を指摘しているため弱地合いに変化をもたらすかもしれない。昨日は10月7日高値115.676円と10月14日高値114.777円を結んだ右肩下がりのレジスタンスラインに上値を抑えられているため、目先はレジスタンスをブレイク出来るかがポイントとなりそう。本日は欧州時間に独GFK消費者信頼感調査、独輸入物価指数の発表が注目となるだろう。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 80.00-81.50
ユーロ・円 111.50-113.90
ポンド・円 125.50-128.00
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 企業向けサービス価格指数[前年同月比]
15:00 DEM GFK消費者信頼感調査
15:00 DEM 輸入物価指数[前月比]
15:00 DEM 輸入物価指数[前年同月比]
15:45 FRF 消費者信頼感指数
17:30 GBP 四半期国内総生産(GDP、速報値)[前期比]
22:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数
23:00 USD リッチモンド連銀製造業指数
23:00 USD 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
23:00 USD 住宅価格指数[前月比]
≪2010年10月25日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
連日安値を更新する中「ブル」の割合は更に高まっている。歴史的安値を更新する中
で反発期待が膨らんでいる現れと思われるが、下降トレンドは継続しているため引き
続き注意が必要となるだろう。現状は緩やかな下落となっているが、1995年4月安値
79.70円を意識した展開も想定しておく必要がありそうだ。
ユーロ円は「ブル」
短期的なテクニカルでは下落基調となっているものの、ファンダメンタルズでは好材
料も出てきており「ブル」は継続している。これまで支援材料となっていた対ドル価
格が上値を抑えられていることもあり、頭の重い展開となっているが、ユーロ圏各国
の経済指標が好結果となれば基調転換となるかもしれない。
豪ドル円は「ブル」
先週末に形成していた三角持合いを上離れとなり「ブル」継続となった。オープンで
窓を開けて上昇したが、10月7日高値81.814円を起点とした短期の下降トレンドのレジ
スタンスに上値を抑えられる格好となった。しかし、絶対的な高金利通貨であること
から買い意欲が強いためレジスタンス突破は時間の問題かもしれない。
豪ドル円は朝方にシンガポール証券取引所が豪証券取引所を買収する可能性があると報じられたことや、豪第3四半期卸売物価指数が[(前期比)予想:0.5%、結果:1.3%]と予想を上回ったことで材料視され80.558円まで上昇した。また、スティーブンRBA総裁の「より高いインフレを容認することは経済を支援しない」との発言を受けた金利先高観も支援材料として意識されている。豪ドル買いによって、対ドルでの価格が10月15日高値1.00005ドルに接近し上値を抑えられると、連れる形で次第に値を削る展開となり80.044円で取引を終えた。
本日の展開
ドル円は、G20の声明に対し野田財務相は急激な円高の流れに歯止めが掛かることを期待する旨の論評をしたが、具体的な中身が無いことからドル売りトレンドに変化をもたらすことは出来ていない。11月初旬に開催されるFOMCにおける米金融緩和を見据えたドル売りが再開していることから、歴史的安値の更新を試す展開となることも予想される。昨日に続き本日も米住宅指標の発表(ケース・シラー住宅価格指数、住宅価格指数)を控えている。昨日は予想を大きく上回る結果となったにも関わらず上値は限られ、好材料への反応が鈍いことから、予想を下回った場合はドルが大きく売り込まれる可能性を秘めている。ただし、急激な変動は日銀が介入を行う口実になることから、指標発表時の変動には警戒が必要となるだろう。
ユーロ円は、米国の金融緩和見通しとは対照的に、ウェーバー独連銀総裁が「来年の第1四半期の議題は出口戦略になる、政策金利を過剰に長期間、低金利で据え置くべきではない」とタカ派発言を行った。また、格付け会社S&P社も、拡大基調を強めるドイツ経済が欧州経済を後押ししECBが比較的早期に利上げに転じる可能性を指摘しているため弱地合いに変化をもたらすかもしれない。昨日は10月7日高値115.676円と10月14日高値114.777円を結んだ右肩下がりのレジスタンスラインに上値を抑えられているため、目先はレジスタンスをブレイク出来るかがポイントとなりそう。本日は欧州時間に独GFK消費者信頼感調査、独輸入物価指数の発表が注目となるだろう。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 80.00-81.50
ユーロ・円 111.50-113.90
ポンド・円 125.50-128.00
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 企業向けサービス価格指数[前年同月比]
15:00 DEM GFK消費者信頼感調査
15:00 DEM 輸入物価指数[前月比]
15:00 DEM 輸入物価指数[前年同月比]
15:45 FRF 消費者信頼感指数
17:30 GBP 四半期国内総生産(GDP、速報値)[前期比]
22:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数
23:00 USD リッチモンド連銀製造業指数
23:00 USD 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
23:00 USD 住宅価格指数[前月比]
≪2010年10月25日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
連日安値を更新する中「ブル」の割合は更に高まっている。歴史的安値を更新する中
で反発期待が膨らんでいる現れと思われるが、下降トレンドは継続しているため引き
続き注意が必要となるだろう。現状は緩やかな下落となっているが、1995年4月安値
79.70円を意識した展開も想定しておく必要がありそうだ。
ユーロ円は「ブル」
短期的なテクニカルでは下落基調となっているものの、ファンダメンタルズでは好材
料も出てきており「ブル」は継続している。これまで支援材料となっていた対ドル価
格が上値を抑えられていることもあり、頭の重い展開となっているが、ユーロ圏各国
の経済指標が好結果となれば基調転換となるかもしれない。
豪ドル円は「ブル」
先週末に形成していた三角持合いを上離れとなり「ブル」継続となった。オープンで
窓を開けて上昇したが、10月7日高値81.814円を起点とした短期の下降トレンドのレジ
スタンスに上値を抑えられる格好となった。しかし、絶対的な高金利通貨であること
から買い意欲が強いためレジスタンス突破は時間の問題かもしれない。