明確な方向感は無いながらも、安値での強い買い意欲は継続!
ドル円は、前日の米株高を受けた日本株高期待を背景に上昇して始まったが、前日比約100円高く始まった日経平均株価がスタート直後から値を崩し前日比マイナス圏まで下落したことや、WSJ紙が「日銀は円高に脅威を感じていない」と題した記事を掲載したことで円買いに拍車がかかり85.33円付近まで下落した。東京時間の午後に入ると日経平均株価が戻り基調となったため、ドル円も85.52円付近まで値を戻したが、その後英中銀金融政策委員会(MPC)議事録要旨の発表を受けてポンドドルが急騰し、ドル売りの流れが波及する形で再び値を崩す展開となった。米国時間には主要な指標発表もなく手掛かり不足の中、NYダウが持ち直した事や米長期金利の上昇に伴いじり高となり、前日とほぼ同水準の85.453円で取引を終えた。
ポンド円は時間足ベースで形成していた三角持合の頂点付近に差し掛かったところで、日本株の軟調な動きをきっかけに急落、132.451円まで下落した。その後、8月開催の英金融政策委員会議事録要旨が公表され、政策金利据え置きが8対1、資産買い入れ枠の据え置きを全会一致で決定したことが明らかになった。追加金融緩和を求める声が一票も無い等、市場予想ほどハト派的な内容では無かったことから対ドルで急騰し、三角持合後の急落を取り戻す反発となった。高値となる133.740円をマークした後は調整が入り、ここ数日のレンジ下限となる133円台前半の133.267円で取引を終えた。
本日の展開
さて本日のドル円だが、政府・日銀による円高対策に対する思惑の交錯が本日も継続しそうだ。効果がある内容が検討され具体策が明らかになれば下向きの流れに変化をもたらすかもしれないが、「本当に対策を打つのか?打ったとしても効果はあるのか?」といった懐疑的な見方が強まっているため85円台前半の狭いボックス相場となっている。株価動向によって上下に振れる傾向が強まっているとはいえ、リスク回避の動きとなった場合、ドルと円どちらも選好されやすい通貨のため、結果的にドル円のボラティリティを小さくしているようだ。ただし、今後もボラティリティが小さいとは限らず、むしろきっかけ次第では上下どちらにも大きく動く可能性を秘めている。本日は米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米景気先行指標総合指数等が一つの判断材料として注目されると思われるが、警戒が必要となるだろう。
ポンド円は悲観的な見方が強まっている中で、MPC議事録要旨が予想に反して弱い内容ではなかったことが下支え材料となっている。しかし、今後の英国経済状況に関しては大幅な緊縮財政策が回復を遅らせるのではないかとの懸念も依然強く、ポンドを買い戻す動きも一時的なものとなる可能性は高そうだ。本日の欧州時間には英小売売上高の発表を控えており、前回から悪化予想となっているため、予想以上の悪化となった場合には132円割れを試す展開も想定される。また、テクニカル的にも日足一目均衡表では転換線が下向いているうえに雲下限を下抜けており、地合は弱いため下方向への警戒が必要となりそうだ。
[本日予想レンジ]
ドル ・円 84.800- 86.400
ユーロ・円 109.000-111.200
ポンド・円 132.000-134.500
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 四半期卸売物価指数(PPI)[前期比]
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)[前週分]
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)[前週分]
13:30 JPY 全産業活動指数[前月比]
15:00 DEM 生産者物価指数(PPI)[前月比]
15:15 CHF 貿易収支
17:30 GBP 小売売上高指数[前月比]
17:30 GBP マネーサプライM4速報値[前月比]
17:30 GBP マネーサプライM4速報値[前年同月比]
21:30 CAD 景気先行指数[前月比]
21:30 CAD 卸売売上高[前月比]
21:30 USD 新規失業保険申請件数
23:00 USD フィラデルフィア連銀製造業景気指数
23:00 USD 景気先行指標総合指数[前月比]
≪2010年8月18日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
方向感がはっきりしない中、値位置は変わっていないため「ブル」継続となった。世界的に悪材料が
目立ち、消去法的に円が買われていたが、円高対策に対する警戒感も相まって上下どちらにも動きづ
らくなっている。ただし、8月初旬から85円前半で何度も下げ止まっていることから、安値での買い意
欲の強さも感じられるため、昨日に引き続き底堅い展開となるだろうか注目したい。
ユーロ円は「ブル」
信用不安を抱えながらも底割れせずにレンジ下限を揉み合っていることもあり「ブル」となった。悪
材料が目立つユーロだが、昨日実施されたドイツ政府の10年債入札で平均利回りが過去最低の2.37%を
記録する等、好材料も垣間見える。ユーロの牽引役となっている独の資金調達力の強さを示す結果と
なっており、ギリシャ・スペインといった財政不安を抱えている国の入札も順調なものとなればユー
ロの回復につながるかもしれない。
豪ドル円は「ブル」
世界経済の停滞懸念からリスク回避色が強まっているが、豪経済自体は他国ほど悪くはないため反発期
待は継続し「ブル」となっている。外部要因によって相対的に円買い優勢の展開となっているが、円と
は絶対的な金利差があるため上昇期待は根強いようだ。また、他の対円通貨同様、円高対策による反発
期待があるため下落時の買い意欲が強い状況は継続しそうだ。
ポンド円は時間足ベースで形成していた三角持合の頂点付近に差し掛かったところで、日本株の軟調な動きをきっかけに急落、132.451円まで下落した。その後、8月開催の英金融政策委員会議事録要旨が公表され、政策金利据え置きが8対1、資産買い入れ枠の据え置きを全会一致で決定したことが明らかになった。追加金融緩和を求める声が一票も無い等、市場予想ほどハト派的な内容では無かったことから対ドルで急騰し、三角持合後の急落を取り戻す反発となった。高値となる133.740円をマークした後は調整が入り、ここ数日のレンジ下限となる133円台前半の133.267円で取引を終えた。
本日の展開
さて本日のドル円だが、政府・日銀による円高対策に対する思惑の交錯が本日も継続しそうだ。効果がある内容が検討され具体策が明らかになれば下向きの流れに変化をもたらすかもしれないが、「本当に対策を打つのか?打ったとしても効果はあるのか?」といった懐疑的な見方が強まっているため85円台前半の狭いボックス相場となっている。株価動向によって上下に振れる傾向が強まっているとはいえ、リスク回避の動きとなった場合、ドルと円どちらも選好されやすい通貨のため、結果的にドル円のボラティリティを小さくしているようだ。ただし、今後もボラティリティが小さいとは限らず、むしろきっかけ次第では上下どちらにも大きく動く可能性を秘めている。本日は米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米景気先行指標総合指数等が一つの判断材料として注目されると思われるが、警戒が必要となるだろう。
ポンド円は悲観的な見方が強まっている中で、MPC議事録要旨が予想に反して弱い内容ではなかったことが下支え材料となっている。しかし、今後の英国経済状況に関しては大幅な緊縮財政策が回復を遅らせるのではないかとの懸念も依然強く、ポンドを買い戻す動きも一時的なものとなる可能性は高そうだ。本日の欧州時間には英小売売上高の発表を控えており、前回から悪化予想となっているため、予想以上の悪化となった場合には132円割れを試す展開も想定される。また、テクニカル的にも日足一目均衡表では転換線が下向いているうえに雲下限を下抜けており、地合は弱いため下方向への警戒が必要となりそうだ。
[本日予想レンジ]
ドル ・円 84.800- 86.400
ユーロ・円 109.000-111.200
ポンド・円 132.000-134.500
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 四半期卸売物価指数(PPI)[前期比]
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)[前週分]
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)[前週分]
13:30 JPY 全産業活動指数[前月比]
15:00 DEM 生産者物価指数(PPI)[前月比]
15:15 CHF 貿易収支
17:30 GBP 小売売上高指数[前月比]
17:30 GBP マネーサプライM4速報値[前月比]
17:30 GBP マネーサプライM4速報値[前年同月比]
21:30 CAD 景気先行指数[前月比]
21:30 CAD 卸売売上高[前月比]
21:30 USD 新規失業保険申請件数
23:00 USD フィラデルフィア連銀製造業景気指数
23:00 USD 景気先行指標総合指数[前月比]
≪2010年8月18日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
方向感がはっきりしない中、値位置は変わっていないため「ブル」継続となった。世界的に悪材料が
目立ち、消去法的に円が買われていたが、円高対策に対する警戒感も相まって上下どちらにも動きづ
らくなっている。ただし、8月初旬から85円前半で何度も下げ止まっていることから、安値での買い意
欲の強さも感じられるため、昨日に引き続き底堅い展開となるだろうか注目したい。
ユーロ円は「ブル」
信用不安を抱えながらも底割れせずにレンジ下限を揉み合っていることもあり「ブル」となった。悪
材料が目立つユーロだが、昨日実施されたドイツ政府の10年債入札で平均利回りが過去最低の2.37%を
記録する等、好材料も垣間見える。ユーロの牽引役となっている独の資金調達力の強さを示す結果と
なっており、ギリシャ・スペインといった財政不安を抱えている国の入札も順調なものとなればユー
ロの回復につながるかもしれない。
豪ドル円は「ブル」
世界経済の停滞懸念からリスク回避色が強まっているが、豪経済自体は他国ほど悪くはないため反発期
待は継続し「ブル」となっている。外部要因によって相対的に円買い優勢の展開となっているが、円と
は絶対的な金利差があるため上昇期待は根強いようだ。また、他の対円通貨同様、円高対策による反発
期待があるため下落時の買い意欲が強い状況は継続しそうだ。