ダウは280ドル超の大幅反発!株安連鎖一服となるか!?
昨日のドル円は、東京市場序盤に発表された日本の4月通関ベース貿易収支は+7,423億円と予想上回ったものの、値動きは限定され、90円を挟んだ展開となった。その後は、欧州通貨にショートカバーが入ると90.20円付近まで値を戻したが、上海総合が軟調に始まると再びリスク回避の円高が優勢となり、89.95円付近まで下落するなど一進一退の展開。欧州勢参入後は、上海総合が下げ幅を縮小したことや、欧州株が堅調推移となりリスク選好による円安の流れから90.30円付近まで反発した。NY時間に入ると米GDP改定値は予想に反し+3.0%と下方修正し、市場では一瞬リスク回避の展開となったものの、ダウが終始高値圏で推移したことでリスク選好の円売りが進むと一時91.080円まで上値を拡大し、91.055円で取引を終えた。
ユーロ円は、シュレジンガー元独連銀総裁の「ユーロは危機に瀕していない、恐らく下落は抑制されている」との発言がサポートなり、東京市場序盤から買戻しが入り110円付近まで上昇した。また、中国政府系ファンドの中国投資有限責任公司は「中国政府系ファンドは欧州への投資配分を維持する」との発言が報道されたことがユーロ買いの材料とされたことで上値を拡大した。欧州勢が参入すると、GLOBEXのNYダウ先物が前日比180ドル超まで上げ幅を拡大したことや、韓国高官の「韓国中銀は外貨準備のユーロ資産減らす計画ない」との発言も意識された模様で111.50円付近まで急騰した。NY時間に入ってもダウが大幅に上昇し、投資家のリスク志向が改善するとの見方から円売り・ユーロ買いが広がった。さらに原油先物価格が4%超上昇し、資源国のクロス円が上昇したことも相場の支えとなり、前日高値の111.977円を上抜けるとストップロスを巻き込んで上昇し、前日比+2.992円の112.551円で取引を終えた。
本日の展開
さて本日のドル円だが、前日NY株式市場でダウ平均は284ドル高で取引を終了し、市場のセンチメントも改善し株安連鎖の懸念も若干後退した。しかし、欧州PIIGS諸国の財政赤字問題が金融システム不安に飛び火しつつあるほか、朝鮮半島の地政学的リスクが高まっていることから、市場の不安感は引続き高くリスク回避ムードは容易に払拭できないであろうと考えられる。また、逃避的な債券需要に米国債利回りは低位安定し、さらなる金融市場の混乱を懸念してFOMC(連邦公開市場委員会)の金融政策も急速にハト派寄りのスタンスにシフトしたとの見方も強まっており、金利を拠り所にしたドル買い意欲は控えめとなりそうだ。91円台では戻り売りも検討してみたい。
ユーロ円は、「中国がユーロ圏国債の保有を再検討」との憶測が一蹴されると、ユーロ圏への資本フローが細るとの懸念が後退した事で株式市場は全面高となりユーロは大きく反発した。しかし、中国が今後ユーロ債の購入に慎重となる可能性は否定できず、外貨準備やソブリン系ファンドのユーロ離れ懸念は払拭できないだろう。また、一昨日のユーロ下落はすでに全戻しされており、短期的なショートカバーも一巡とみることが出来る。欧州財務危機が解決されるまでにはまだ時間が必要であり、ダウンサイドのリスクが高い状況には変わりなく慎重スタンスを維持したい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 89.50-91.80
ユーロ・円 109.80-113.00
ポンド・円 131.20-133.80
【今日の主な経済指標】
15:00 DEM 輸入物価指数
15:15 CHF 貿易収支
18:30 CHF KOF景気先行指数
21:30 CAD 四半期経常収支
21:30 USD 個人所得[前月比]
21:30 USD 個人消費支出
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数
22:55 USD ミシガン大学消費者態度指数
≪2010年5月25日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
ダウ平均は284ドル高で取引を終了するなど株価の上昇でリスクセンチメントは一旦後退を
見せており、参加者は「強気」スタンスを継続している。これまで上値の重かった90.50円
をしっかりと超えており、91円台にしっかり定着する事が出来るかが焦点となろう。
ポンド円は「ベア」
株高を背景に前日比+3.376と大幅上昇しており、オシレーター系では売りシグナルが散見し
「ベア」が優勢。英国のインフレ期待や金利先高観から、直近では強気のバイアスが掛かり
そうだ。また、欧州の信用不安や金融システム不安が払拭されず、規制強化を嫌った投資家
のユーロ離れも続くとみられることから、対ユーロでは高値を試す展開となろうか。
豪ドル円は「ブル」
NY原油先物が72ドル台後半へと大幅に反発したことも資源国通貨にとって追い風となり「ブ
ル」。ユーロの急落と株安連鎖に歯止めがかかり、ひとまず安堵感が漂っているものの、欧
州の信用不安や金融システム不安が消化されたわけではなく、リスク許容度は引き続き脆弱
といえようか。
ユーロ円は、シュレジンガー元独連銀総裁の「ユーロは危機に瀕していない、恐らく下落は抑制されている」との発言がサポートなり、東京市場序盤から買戻しが入り110円付近まで上昇した。また、中国政府系ファンドの中国投資有限責任公司は「中国政府系ファンドは欧州への投資配分を維持する」との発言が報道されたことがユーロ買いの材料とされたことで上値を拡大した。欧州勢が参入すると、GLOBEXのNYダウ先物が前日比180ドル超まで上げ幅を拡大したことや、韓国高官の「韓国中銀は外貨準備のユーロ資産減らす計画ない」との発言も意識された模様で111.50円付近まで急騰した。NY時間に入ってもダウが大幅に上昇し、投資家のリスク志向が改善するとの見方から円売り・ユーロ買いが広がった。さらに原油先物価格が4%超上昇し、資源国のクロス円が上昇したことも相場の支えとなり、前日高値の111.977円を上抜けるとストップロスを巻き込んで上昇し、前日比+2.992円の112.551円で取引を終えた。
本日の展開
さて本日のドル円だが、前日NY株式市場でダウ平均は284ドル高で取引を終了し、市場のセンチメントも改善し株安連鎖の懸念も若干後退した。しかし、欧州PIIGS諸国の財政赤字問題が金融システム不安に飛び火しつつあるほか、朝鮮半島の地政学的リスクが高まっていることから、市場の不安感は引続き高くリスク回避ムードは容易に払拭できないであろうと考えられる。また、逃避的な債券需要に米国債利回りは低位安定し、さらなる金融市場の混乱を懸念してFOMC(連邦公開市場委員会)の金融政策も急速にハト派寄りのスタンスにシフトしたとの見方も強まっており、金利を拠り所にしたドル買い意欲は控えめとなりそうだ。91円台では戻り売りも検討してみたい。
ユーロ円は、「中国がユーロ圏国債の保有を再検討」との憶測が一蹴されると、ユーロ圏への資本フローが細るとの懸念が後退した事で株式市場は全面高となりユーロは大きく反発した。しかし、中国が今後ユーロ債の購入に慎重となる可能性は否定できず、外貨準備やソブリン系ファンドのユーロ離れ懸念は払拭できないだろう。また、一昨日のユーロ下落はすでに全戻しされており、短期的なショートカバーも一巡とみることが出来る。欧州財務危機が解決されるまでにはまだ時間が必要であり、ダウンサイドのリスクが高い状況には変わりなく慎重スタンスを維持したい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 89.50-91.80
ユーロ・円 109.80-113.00
ポンド・円 131.20-133.80
【今日の主な経済指標】
15:00 DEM 輸入物価指数
15:15 CHF 貿易収支
18:30 CHF KOF景気先行指数
21:30 CAD 四半期経常収支
21:30 USD 個人所得[前月比]
21:30 USD 個人消費支出
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数
22:55 USD ミシガン大学消費者態度指数
≪2010年5月25日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
ダウ平均は284ドル高で取引を終了するなど株価の上昇でリスクセンチメントは一旦後退を
見せており、参加者は「強気」スタンスを継続している。これまで上値の重かった90.50円
をしっかりと超えており、91円台にしっかり定着する事が出来るかが焦点となろう。
ポンド円は「ベア」
株高を背景に前日比+3.376と大幅上昇しており、オシレーター系では売りシグナルが散見し
「ベア」が優勢。英国のインフレ期待や金利先高観から、直近では強気のバイアスが掛かり
そうだ。また、欧州の信用不安や金融システム不安が払拭されず、規制強化を嫌った投資家
のユーロ離れも続くとみられることから、対ユーロでは高値を試す展開となろうか。
豪ドル円は「ブル」
NY原油先物が72ドル台後半へと大幅に反発したことも資源国通貨にとって追い風となり「ブ
ル」。ユーロの急落と株安連鎖に歯止めがかかり、ひとまず安堵感が漂っているものの、欧
州の信用不安や金融システム不安が消化されたわけではなく、リスク許容度は引き続き脆弱
といえようか。