方向感見出せず、株価動向次第の往来相場!?
ドル円は序盤、アジア市場全体における大幅株安の影響を受け91.764円まで売られる局面もみられたが、欧州時間に入ると円買い一巡後は堅調に推移する欧州株価を背景にリスク回避姿勢がやや後退、ドル買い優勢の展開となり92.690円まで上昇した。その後NYダウがプラス圏で寄り付き、さらにリスク選好の動きになるかと思われたが、まもなくマイナスへ転じ、その後下げ幅を拡大したことから、ドル売り優勢の動きとなった。しかし引けにかけてはNYダウが再びプラス圏まで戻したことに牽引され、引けにかけて92.580円まで買い戻されるなど最後まで方向性は見出せない値動きとなった。発表されたニューヨーク連銀製造業景気指数(前回:31.86)が19.11と市場予想の30.00を大きく下回る結果となったが、市場への影響は限定的で、株式市場の動向をにらんだ揉み合いの展開となった。
ユーロ円は、ユーロ圏諸国の債務懸念がくすぶる中でユーロ売りが加速、一時1円50銭程安い112.459円まで急落したが、ユーロ売り一巡後は堅調に推移する欧州株式を背景に、昨日高値となる114.908円まで買い戻された。しかし買い戻しは限定的で、114.767円で取引を終えた。新たな手がかりは見られず、引き続きテーマは欧州信用不安となっている。
本日の展開
ドル円は、先週からレンジ内での値動きとなっており値頃感も出てきている。ドル売りが促進するような材料はあまり見当たらないため、91円台半ばでは値頃感からドル買いもでている模様。しかし昨日発表されたニューヨーク連銀製造業景気指数が19.11と予想(30.00)よりも大幅に悪い結果となり、好調な米ファンダメンタルズに待ったをかける形となった。これがどの程度センチメントに影響を与えたのか、本日発表予定の米住宅関連指標(建設許可件数、住宅着工件)の結果から、マーケット動向がどのような反応を示すのか確かめておく必要があるかもしれない。
ユーロは、欧州中央銀行(ECB)が先週末までに「165億ユーロの国債を購入」、また「供給した流動性を吸収する不胎化計画」を明らかにした。流動性吸収オペは来週以降も実施するとしており、また本日には1週間預金入札を実施することなどから、積極的な姿勢に市場にもある程度安心感を与えているようだ。しかし先進7カ国(G7)財務相と中央銀行総裁による電話会議後の共同声明公開は見送られており、ユーロ圏の信用不安解決に向けた具体的な方針は依然として明らかになっていない。解決の糸口が掴めない状態が続いているかぎりは、ユーロ売り圧力は強いと考えられる。株式相場の堅調な動きから114円台を回復しているユーロ円であるが、再び112円台を下回る展開も十分に予想されるため、下値リスクには十分な注意を払いたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 91.300- 93.800
ユーロ・円 112.000-115.000
ポンド・円 131.000-135.500
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 四半期卸売物価指数
08:50 JPY 第三次産業活動指数
14:00 JPY 消費者態度指数
17:30 GBP 小売物価指数
17:30 GBP 消費者物価指数
18:00 EUR 貿易収支
18:00 EUR ZEW景況感調査
18:00 EUR 消費者物価指数
18:00 DEM ZEW景況感調査
21:30 USD 建設許可件数
21:30 USD 住宅着工件数
21:30 CAD 対カナダ証券投資額
≪2010年5月17日クローズ時点≫
ドル・円 : 「ブル」
ユーロ・円 : 「ブル」
ユーロ・ドル : 「ブル」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円 : 「ブル」
NZドル・円 : 「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米景気の先行き期待からポジションは「ブル」。
昨日発表されたニューヨーク連銀製造業景気指数は予想を大きく下回る内容。新規受注や
出荷が弱く、在庫も大きく低下していることから活動としての弱さが見える。雇用は堅調
な水準を維持していることもあり神経質になる必要はなさそうだが、市場は慎重な姿勢を
維持していると思われることからドルの弱含む場面も想定しておきたい。
ユーロ円は「ブル」
ユーロには値頃感から「ブル」。
レインデルス・ベルギー財務相の「ユーロ安には良い面、悪い面がある」との発言や、ユ
ンケル・ユーログループ議長の「財務相会合でユーロの下落ペースやユーロ圏財政の急激
な悪化を重点的に協議する」などの発言からソブリンリスク懸念に対する火消しに躍起な
様子が窺える。しかし、市場の反応は冷ややかで、一段のユーロ安が進むとの見方も強く、
ユーロ売りバイアスは依然として強い状況であると考えられる。
ポンド円は「ブル」
新政権に対する期待もあり「ブル」となっているようだ。
オズボーン英財務相の会見で「60億ポンドの歳出削減を含む緊急予算案を提出する」と発
表、前政権の予算案を修正し本格的な財政再建へと乗り出す模様だ。また同財務相は「債
務削減は国にとって喫緊の課題」としており「政府債務規模は景気にとって脅威」と述べ
るなど今後の財政政策に積極的だ。しかし市場の反応は見られず、現時点での評価は未知
数といえそうだ。
ユーロ円は、ユーロ圏諸国の債務懸念がくすぶる中でユーロ売りが加速、一時1円50銭程安い112.459円まで急落したが、ユーロ売り一巡後は堅調に推移する欧州株式を背景に、昨日高値となる114.908円まで買い戻された。しかし買い戻しは限定的で、114.767円で取引を終えた。新たな手がかりは見られず、引き続きテーマは欧州信用不安となっている。
本日の展開
ドル円は、先週からレンジ内での値動きとなっており値頃感も出てきている。ドル売りが促進するような材料はあまり見当たらないため、91円台半ばでは値頃感からドル買いもでている模様。しかし昨日発表されたニューヨーク連銀製造業景気指数が19.11と予想(30.00)よりも大幅に悪い結果となり、好調な米ファンダメンタルズに待ったをかける形となった。これがどの程度センチメントに影響を与えたのか、本日発表予定の米住宅関連指標(建設許可件数、住宅着工件)の結果から、マーケット動向がどのような反応を示すのか確かめておく必要があるかもしれない。
ユーロは、欧州中央銀行(ECB)が先週末までに「165億ユーロの国債を購入」、また「供給した流動性を吸収する不胎化計画」を明らかにした。流動性吸収オペは来週以降も実施するとしており、また本日には1週間預金入札を実施することなどから、積極的な姿勢に市場にもある程度安心感を与えているようだ。しかし先進7カ国(G7)財務相と中央銀行総裁による電話会議後の共同声明公開は見送られており、ユーロ圏の信用不安解決に向けた具体的な方針は依然として明らかになっていない。解決の糸口が掴めない状態が続いているかぎりは、ユーロ売り圧力は強いと考えられる。株式相場の堅調な動きから114円台を回復しているユーロ円であるが、再び112円台を下回る展開も十分に予想されるため、下値リスクには十分な注意を払いたい。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 91.300- 93.800
ユーロ・円 112.000-115.000
ポンド・円 131.000-135.500
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 四半期卸売物価指数
08:50 JPY 第三次産業活動指数
14:00 JPY 消費者態度指数
17:30 GBP 小売物価指数
17:30 GBP 消費者物価指数
18:00 EUR 貿易収支
18:00 EUR ZEW景況感調査
18:00 EUR 消費者物価指数
18:00 DEM ZEW景況感調査
21:30 USD 建設許可件数
21:30 USD 住宅着工件数
21:30 CAD 対カナダ証券投資額
≪2010年5月17日クローズ時点≫
ドル・円 : 「ブル」
ユーロ・円 : 「ブル」
ユーロ・ドル : 「ブル」
英ポンド・円 : 「ブル」
豪ドル・円 : 「ブル」
NZドル・円 : 「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米景気の先行き期待からポジションは「ブル」。
昨日発表されたニューヨーク連銀製造業景気指数は予想を大きく下回る内容。新規受注や
出荷が弱く、在庫も大きく低下していることから活動としての弱さが見える。雇用は堅調
な水準を維持していることもあり神経質になる必要はなさそうだが、市場は慎重な姿勢を
維持していると思われることからドルの弱含む場面も想定しておきたい。
ユーロ円は「ブル」
ユーロには値頃感から「ブル」。
レインデルス・ベルギー財務相の「ユーロ安には良い面、悪い面がある」との発言や、ユ
ンケル・ユーログループ議長の「財務相会合でユーロの下落ペースやユーロ圏財政の急激
な悪化を重点的に協議する」などの発言からソブリンリスク懸念に対する火消しに躍起な
様子が窺える。しかし、市場の反応は冷ややかで、一段のユーロ安が進むとの見方も強く、
ユーロ売りバイアスは依然として強い状況であると考えられる。
ポンド円は「ブル」
新政権に対する期待もあり「ブル」となっているようだ。
オズボーン英財務相の会見で「60億ポンドの歳出削減を含む緊急予算案を提出する」と発
表、前政権の予算案を修正し本格的な財政再建へと乗り出す模様だ。また同財務相は「債
務削減は国にとって喫緊の課題」としており「政府債務規模は景気にとって脅威」と述べ
るなど今後の財政政策に積極的だ。しかし市場の反応は見られず、現時点での評価は未知
数といえそうだ。