ドバイの次は"ギリシャショック"か!?欧州通貨下落!
昨日のドル円は、バーナンキFRB議長の発言に続き、東京市場序盤にはダドリーNY地区連銀総裁
が「現在の状況はFOMCの長期にわたる低金利維持へのコミットメントを裏付け」とハト派的見解を示
したことを受けて88.90円付近へと下落した。なお、序盤に発表された日本の10月貿易収は+9,490
億円と予想の+8,646億円を上回り9ヶ月連続の黒字となりさらに円高へと加速、注目されたオバマ
大統領の講演も特段のポジティブサプライズもなく、空振りに終わったことなどもドル円の下落要因と
なり88.393円で引けた。
ユーロ円は、日経平均やアジア株の軟調推移を受けたリスク回避の円買いも相まって132円台を割
り込むと、ストップロスの売りを巻き込み131.75円まで下落。その後も、ドバイ首長国の政府系持ち
株会社ドバイ・ワールドの債務問題への懸念からリスク選好意欲も薄くなり、NY時間にはユーロが
主要通貨に対し全面安の展開に。格付け機関フィッチがギリシャの格付けを「A-」→「BBB+」へと引
下げ、同じく格付け機関のS&Pもギリシャの格付けを格下げ方向で見直すと発表。ECBのシュタル
ク理事が「危機はまだ終わっていない」「予想外の事態はドバイだけではない可能性も」との見解を
示した事で、ドバイの次は"ギリシャ・ショック"かとの懸念が台頭したことでユーロ売りが目立ち129.
982円まで下落し取引を終えた。
さて本日のドル円だが、米雇用統計の好結果を受けて拡大した低金利長期化見通しも、バーナンキ
FRB議長、ダドリーNY地区連銀総裁の発言により消沈する結果となった。また、日本政府が閣議決
定した追加経済対策に対する期待感も目先の円買い要因となることから、ドル円の上値を重くする可
能性も捨てきれないものの、市場ではギリシャの格下げなどを受けて、信用リスクへの警戒感が高
まりつつある事も確かで、株式や商品市場へ流れた資金の逆流が強まりやすいとの見方もあり、リ
スク回避の「ドル高」も考えられ、今夜米国債入札用のドル需要が高まれば、底堅い動きを予想する
ことも出来る。
ユーロ円は米低金利の長期化観測の再燃はあるものの、米国の景気二番底懸念が後退し、ドルの
独歩安に歯止めがかかったことから、ユーロは相対的に売られやすい展開となっている。また、これ
まで上昇幅が大きかった対ドルにはリパトリや利益確定の売りが入りやすい状況であろう。また、ト
リシェECB総裁の強いドルを支持する方針に加えて、来週償還期限を迎えるドバイ政府系持ち株会
社ドバイ・ワールドのデフォルト懸念や、ギリシャ格付け引下げによってリスク回避の動きから、引き
続き下値を探る展開も予想される。
[本日の予想レンジ]
ドル・円 88.30- 90.30
ユーロ・円 128.90-130.70
ポンド・円 141.00-145.20
【本日の主な経済指標】
08:50(日) GDP(前期比)
08:50(日) GDP(前年比)
09:30(豪) 貿易収支
15:45(ス) 失業率
18:30(英) 貿易収支
00:00(米) 卸売在庫
05:00(新) 政策金利発表
≪2009年12月8日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米国の景気二番底懸念が後退し、参加者は安心感からか「ブル」が優勢となった。今後のドル円を
占う意味で重要な米長期金利だが、先週の金曜日の強い米雇用統計を受けて上昇後、月曜日の
バーナンキFRB議長の講演結果を受けて下落。前日は再び上昇と見通しが混迷する状況。今夜か
らの9日の10年債、10日の30年債の入札に大きな注目が集まりそうだ。
ポンド円は「ブル」
米WSJ紙が「英国は財政赤字の削減が可能であることを示せない限り、最上級格付けを失う可能性
がある」と指摘したことが材料視されたほか、ドバイ・ワールドをはじめとした中東の債務問題が蒸し返
されており、同地域へのエクスポージャーが大きい英銀のクレジット懸念を口実にポンドが売られや
すい地合いとなってポンド円は急落。12/4の高値である149.094円から3日で約6円近く下落した
ことで参加者は押し目買いを選択し「ブル」となったが、今週木曜日の英中銀金融政策委員会を前に
売り圧力が強まる可能性もあり注意が必要だ。
豪ドル円は「ブル」
金など商品市場も上昇一服となっていることから、上値の重い展開が続き豪ドル円は続落。しかし、
豪準備銀行の追加利上げ期待は依然として高く参加者の約80%が「ブル」となった。商品価格の動向
には引き続き警戒が必要となるが、昨日発表された豪NAB企業信頼感指数や豪NAB企業信頼感指数
は予想を上回り、金利面やファンダメンタルズからも、人気が集まりそうだ。
が「現在の状況はFOMCの長期にわたる低金利維持へのコミットメントを裏付け」とハト派的見解を示
したことを受けて88.90円付近へと下落した。なお、序盤に発表された日本の10月貿易収は+9,490
億円と予想の+8,646億円を上回り9ヶ月連続の黒字となりさらに円高へと加速、注目されたオバマ
大統領の講演も特段のポジティブサプライズもなく、空振りに終わったことなどもドル円の下落要因と
なり88.393円で引けた。
ユーロ円は、日経平均やアジア株の軟調推移を受けたリスク回避の円買いも相まって132円台を割
り込むと、ストップロスの売りを巻き込み131.75円まで下落。その後も、ドバイ首長国の政府系持ち
株会社ドバイ・ワールドの債務問題への懸念からリスク選好意欲も薄くなり、NY時間にはユーロが
主要通貨に対し全面安の展開に。格付け機関フィッチがギリシャの格付けを「A-」→「BBB+」へと引
下げ、同じく格付け機関のS&Pもギリシャの格付けを格下げ方向で見直すと発表。ECBのシュタル
ク理事が「危機はまだ終わっていない」「予想外の事態はドバイだけではない可能性も」との見解を
示した事で、ドバイの次は"ギリシャ・ショック"かとの懸念が台頭したことでユーロ売りが目立ち129.
982円まで下落し取引を終えた。
さて本日のドル円だが、米雇用統計の好結果を受けて拡大した低金利長期化見通しも、バーナンキ
FRB議長、ダドリーNY地区連銀総裁の発言により消沈する結果となった。また、日本政府が閣議決
定した追加経済対策に対する期待感も目先の円買い要因となることから、ドル円の上値を重くする可
能性も捨てきれないものの、市場ではギリシャの格下げなどを受けて、信用リスクへの警戒感が高
まりつつある事も確かで、株式や商品市場へ流れた資金の逆流が強まりやすいとの見方もあり、リ
スク回避の「ドル高」も考えられ、今夜米国債入札用のドル需要が高まれば、底堅い動きを予想する
ことも出来る。
ユーロ円は米低金利の長期化観測の再燃はあるものの、米国の景気二番底懸念が後退し、ドルの
独歩安に歯止めがかかったことから、ユーロは相対的に売られやすい展開となっている。また、これ
まで上昇幅が大きかった対ドルにはリパトリや利益確定の売りが入りやすい状況であろう。また、ト
リシェECB総裁の強いドルを支持する方針に加えて、来週償還期限を迎えるドバイ政府系持ち株会
社ドバイ・ワールドのデフォルト懸念や、ギリシャ格付け引下げによってリスク回避の動きから、引き
続き下値を探る展開も予想される。
[本日の予想レンジ]
ドル・円 88.30- 90.30
ユーロ・円 128.90-130.70
ポンド・円 141.00-145.20
【本日の主な経済指標】
08:50(日) GDP(前期比)
08:50(日) GDP(前年比)
09:30(豪) 貿易収支
15:45(ス) 失業率
18:30(英) 貿易収支
00:00(米) 卸売在庫
05:00(新) 政策金利発表
≪2009年12月8日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米国の景気二番底懸念が後退し、参加者は安心感からか「ブル」が優勢となった。今後のドル円を
占う意味で重要な米長期金利だが、先週の金曜日の強い米雇用統計を受けて上昇後、月曜日の
バーナンキFRB議長の講演結果を受けて下落。前日は再び上昇と見通しが混迷する状況。今夜か
らの9日の10年債、10日の30年債の入札に大きな注目が集まりそうだ。
ポンド円は「ブル」
米WSJ紙が「英国は財政赤字の削減が可能であることを示せない限り、最上級格付けを失う可能性
がある」と指摘したことが材料視されたほか、ドバイ・ワールドをはじめとした中東の債務問題が蒸し返
されており、同地域へのエクスポージャーが大きい英銀のクレジット懸念を口実にポンドが売られや
すい地合いとなってポンド円は急落。12/4の高値である149.094円から3日で約6円近く下落した
ことで参加者は押し目買いを選択し「ブル」となったが、今週木曜日の英中銀金融政策委員会を前に
売り圧力が強まる可能性もあり注意が必要だ。
豪ドル円は「ブル」
金など商品市場も上昇一服となっていることから、上値の重い展開が続き豪ドル円は続落。しかし、
豪準備銀行の追加利上げ期待は依然として高く参加者の約80%が「ブル」となった。商品価格の動向
には引き続き警戒が必要となるが、昨日発表された豪NAB企業信頼感指数や豪NAB企業信頼感指数
は予想を上回り、金利面やファンダメンタルズからも、人気が集まりそうだ。