米経済指標の好結果にも反応鈍い!調整主体のドル売り!
先週金曜日のドル円は、123.465円で取引を開始した後、東京市場において国内長期資金の買い観測などから123.63円近辺まで上昇する場面も見られましたが、ギリシャ債務問題に関する報道が伝わるとリスクオフの円買いから123.44円近辺まで下落しました。欧米市場では、ユーロやオセアニア通貨に対してドル高が進んだ流れを受け日通し高値となる123.812円まで上昇しました。その後、米長期金利の低下に伴いドル売りが進むなか、ナイトセッションの日経平均先物が140円安となったことも相場の重しとなり、日通し安値となる123.142円まで下落しました。注目されていた5月米卸売物価指数(PPI)は前月比で0.5%上昇と市場予想(前月比0.4%上昇)を上回ったほか、6月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)は94.6と市場予想の91.2程度より強い結果となりましたが、相場への影響は限定的でした。ドル売りが一巡すると米長期金利が再び上昇に転じ123円台半ばまでじり高となりましたが、引けにかけては値を下げ前日比では0.099円安い123.342円で取引を終えました。
≪2015年06月12日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り39% 買い61%
ユーロ・円 :「ベア」 売り64% 買い36%
英ポンド・円 :「ベア」 売り73% 買い27%
豪ドル・円 :「ブル」 売り21% 買い79%
NZドル・円 :「ブル」 売り 7% 買い93%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り52% 買い48%
【今日の主な経済指標】
08:01 GBP ライトムーブ住宅価格[前月比] 6月
16:15 CHF 生産者輸入価格[前月比] 5月
16:15 CHF 実質小売売上高[前年同月比] 4月
18:00 EUR 貿易収支 4月
21:30 CAD 製造業出荷[前月比] 4月
21:30 USD ニューヨーク連銀製造業景気指数 6月
22:00 EUR ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
22:15 USD 鉱工業生産[前月比] 5月
22:15 USD 設備稼働率 5月
23:00 USD NAHB住宅市場指数 6月
- 今日のトレードポイント -
今週最大の注目となるのは18日のFOMC声明文とイエレンFRB議長の定例記者会見になります。9月の利上げを考慮している場合、相場の乱高下を避けるため利上げに向けたコメントを示唆すると思われます。また、19日の黒田日銀総裁の発言にも注目が集まりますが、金融政策に関しては現状維持が大方の見方となっています。これを受け、日米金融政策の方向性の違いが意識され今週もドルの底堅い値動きが予想されます。先週、黒田日銀総裁の発言を契機に122円台まで押し戻される展開となり、これ以上のドル高円安を臨んでいないことが明確となったため、今週は122円台半ばから125円台後半での推移が予想されます。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 123.00-123.80
ユーロ・円 137.00-139.80
ポンド・円 189.00-195.00