NYダウが大幅上昇!リスク選好の動き!?
昨日のドル円は、東京市場では、野田佳彦財務相「過度の円高は日本経済に悪影響」「円高に投機的な動きがないかチェックしている」と発言を受け、本邦の円売り介入を期待した短期筋から買いが観測され一時76.933円まで上昇。しかし、月末を控えた本邦輸出企業からの売りに押され、76.75円付近まで値を崩した。欧州市場に入り、独製造業購買担当者景気指数(PMI)の結果が好感されたことで、対ユーロ中心にドルが全面安となった影響から76.499円までじり安となった。NY市場に入り米8月リッチモンド連銀製造業指数と米7月新築住宅販売件数がともに市場予想より弱い結果となり動意は限定的となったが、本邦の為替介入への警戒感や米10年物国債利回りで上昇幅を縮める動きが一服したことで買い戻しを誘い76円台半ばで値を戻す底堅い動きとなった。引けにかけては、ダウ平均が300ドル超まで上昇したほか、米長期金利が上昇幅を広げていることを手がかりにじり高となり76.678円(前日比:-0.123)で取引を終えた。
ユーロ円は、序盤こそ新規手掛かりに乏しく狭いレンジで推移していたが、中国HSBC製造業PMIの結果が先月を上回ったことを受けてリスク志向の高まりから110.50円付近までじり高となった。欧州市場に入ると8月の独製造業購買担当者景気指数(PMI)が52.0と市場予想平均の50.6を上回ったことが好感されたほか、欧州株が全般的に堅調推移したことで111.087円まで上昇した。NY市場に入ると欧州株式相場が下げに転じたことで投資家のリスク志向が低下するとの思惑から売りが先行したほか、フィンランド首相が「ギリシャから担保を取り付けないなら、救済計画から離脱する可能性がある」と発言したしたことで110.10円まで下落した。しかし、米経済指標が予想より弱い結果となったことを受け、対ユーロでドル売りが先行したほか、ダウ平均が前日比で300ドル超高まで上げ幅を広げたことに伴い、投資家のリスク志向が改善するとの見方から買いが優勢となり110.60円付近まで反発した。引けにかけては、ダウ平均の上昇が一服したことで伸び悩む格好となり110.678円(前日比:+0.416)で取引を終えた。
今日の展開
ドル円は、昨日の米経済指標の8月リッチモンド連銀製造業指数と7月新築住宅販売件数がともに市場予想より弱い結果となるなど米経済成長の減速懸念を背景に史上最安値水準で推移しているものの、下値では為替介入の警戒感から買いが強く76円台での狭いレンジ相場が継続している。しかし昨日はダウ平均が金融株を中心に米株式の空売りが禁止されるとの観測が浮上したほか、JPモルガンが米政府による保証を得てバンク・オブ・アメリカを買収する可能性が噂されたことも追い風となり前日比+300ドル超えとなったほか、米10年物国債利回りが2%台を回復していることから日米金利差拡大を意識した買いが優勢となったが、足もとの米経済指標が相次いで悪化している状況下で積極的に買い進むことが困難となりそうだ。
ユーロは、フィンランドのカタイネン首相が23日、「担保差し入れに関するフィンランドとギリシャの合意が支援策の妨げとなってはならないが、いずれにしてもわれわれは担保を要求する」と主張し、「ギリシャ救済参加の条件として担保を要請することは、フィンランド議会での決定だ」と発言された。もし担保差し入れが認められなければ、同国がギリシャ救済から離脱する可能性を示すなど、ユーロ各国の財政事情が違うだけにお互いどこまで負担を強いるか綱引きは当面続くものと見られ、依然としてユーロのダウンサイドリスクは高いと言えよう。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 75.50-77.50
ユーロ・円 109.00-111.50
ポンド・円 125.00-128.00
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 貿易収支 7月
08:50 JPY 企業向けサービス価格指数[前年同月比] 7月
17:00 DEM IFO企業景況感指数 8月
17:00 ZAR 消費者物価指数(CPI)[前月比] 7月
17:00 ZAR 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 7月
18:00 EUR 製造業新規受注[前月比] 6月
18:00 EUR 製造業新規受注[前年同月比] 6月
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
21:30 USD 耐久財受注[前月比] 7月
21:30 USD 耐久財受注・輸送用機器除く[前月比] 7月
23:00 USD 四半期住宅価格指数[前期比] 4-6月期
23:00 USD 住宅価格指数[前月比] 6月
≪2011年8月23日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
史上最安値水準で為替介入警戒感が引き続き意識され依然参加者は「ブル」優勢とな
っている。ダウ平均が大幅続伸となったほか、中国の製造業指数、独8月PMI製造業、
ユーロPMIが共に予想より好結果となったことから、世界的な景気後退懸念が若干和ら
いではいるが、米国経済指標は軒並み下振れとなっており、追加緩和・量的緩和第3弾
(QE3)への期待が一段と高まっていることから下値への警戒が必要だろう。
ポンド円「ブル」
NYダウ平均の大幅な上昇に伴いリスク選好の地合から「ブル」は堅持されて
いる。先週公表された英中銀議事録で、タカ派のがデール委員とウィール委員の二人
が据え置きを支持したことから、ハト派寄りの見解が支配的であることが明らかとな
っており利上げムードは後退している。また欧州ソブリンリスクが足枷となりポジシ
ョンを傾け難いため動意に欠く展開になろうか。
豪ドル円「ブル」
8月HSBC中国製造業PMIが前月から改善したことで、中国と資源貿易関係の深い豪ドル
が買われ「ブル」となっている。バッテリーノ豪準備銀行(RBA)副総裁が講演で、
「現在の豪ドルは為替介入を正当化しない」「豪州は幸運な財政状況にある」「豪財
政状況は非常に強固である」「銀行は資本の引き上げが必要なトラブルはない」など
と述べて、介入に否定的な見方等を示したことが豪ドル買いが優勢となっている。
ただ豪準備銀行(RBA)が利上げを見送っていることから上値は重い展開となろうか。
【お知らせ】
来週より「みんなのFX」提供のマーケットレポートの内容を一部変更いたします。
今後とも「みんなのFX」ならびにトレイダーズ証券株式会社を
よろしくお願いいたします。
ユーロ円は、序盤こそ新規手掛かりに乏しく狭いレンジで推移していたが、中国HSBC製造業PMIの結果が先月を上回ったことを受けてリスク志向の高まりから110.50円付近までじり高となった。欧州市場に入ると8月の独製造業購買担当者景気指数(PMI)が52.0と市場予想平均の50.6を上回ったことが好感されたほか、欧州株が全般的に堅調推移したことで111.087円まで上昇した。NY市場に入ると欧州株式相場が下げに転じたことで投資家のリスク志向が低下するとの思惑から売りが先行したほか、フィンランド首相が「ギリシャから担保を取り付けないなら、救済計画から離脱する可能性がある」と発言したしたことで110.10円まで下落した。しかし、米経済指標が予想より弱い結果となったことを受け、対ユーロでドル売りが先行したほか、ダウ平均が前日比で300ドル超高まで上げ幅を広げたことに伴い、投資家のリスク志向が改善するとの見方から買いが優勢となり110.60円付近まで反発した。引けにかけては、ダウ平均の上昇が一服したことで伸び悩む格好となり110.678円(前日比:+0.416)で取引を終えた。
今日の展開
ドル円は、昨日の米経済指標の8月リッチモンド連銀製造業指数と7月新築住宅販売件数がともに市場予想より弱い結果となるなど米経済成長の減速懸念を背景に史上最安値水準で推移しているものの、下値では為替介入の警戒感から買いが強く76円台での狭いレンジ相場が継続している。しかし昨日はダウ平均が金融株を中心に米株式の空売りが禁止されるとの観測が浮上したほか、JPモルガンが米政府による保証を得てバンク・オブ・アメリカを買収する可能性が噂されたことも追い風となり前日比+300ドル超えとなったほか、米10年物国債利回りが2%台を回復していることから日米金利差拡大を意識した買いが優勢となったが、足もとの米経済指標が相次いで悪化している状況下で積極的に買い進むことが困難となりそうだ。
ユーロは、フィンランドのカタイネン首相が23日、「担保差し入れに関するフィンランドとギリシャの合意が支援策の妨げとなってはならないが、いずれにしてもわれわれは担保を要求する」と主張し、「ギリシャ救済参加の条件として担保を要請することは、フィンランド議会での決定だ」と発言された。もし担保差し入れが認められなければ、同国がギリシャ救済から離脱する可能性を示すなど、ユーロ各国の財政事情が違うだけにお互いどこまで負担を強いるか綱引きは当面続くものと見られ、依然としてユーロのダウンサイドリスクは高いと言えよう。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 75.50-77.50
ユーロ・円 109.00-111.50
ポンド・円 125.00-128.00
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 貿易収支 7月
08:50 JPY 企業向けサービス価格指数[前年同月比] 7月
17:00 DEM IFO企業景況感指数 8月
17:00 ZAR 消費者物価指数(CPI)[前月比] 7月
17:00 ZAR 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 7月
18:00 EUR 製造業新規受注[前月比] 6月
18:00 EUR 製造業新規受注[前年同月比] 6月
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
21:30 USD 耐久財受注[前月比] 7月
21:30 USD 耐久財受注・輸送用機器除く[前月比] 7月
23:00 USD 四半期住宅価格指数[前期比] 4-6月期
23:00 USD 住宅価格指数[前月比] 6月
≪2011年8月23日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
史上最安値水準で為替介入警戒感が引き続き意識され依然参加者は「ブル」優勢とな
っている。ダウ平均が大幅続伸となったほか、中国の製造業指数、独8月PMI製造業、
ユーロPMIが共に予想より好結果となったことから、世界的な景気後退懸念が若干和ら
いではいるが、米国経済指標は軒並み下振れとなっており、追加緩和・量的緩和第3弾
(QE3)への期待が一段と高まっていることから下値への警戒が必要だろう。
ポンド円「ブル」
NYダウ平均の大幅な上昇に伴いリスク選好の地合から「ブル」は堅持されて
いる。先週公表された英中銀議事録で、タカ派のがデール委員とウィール委員の二人
が据え置きを支持したことから、ハト派寄りの見解が支配的であることが明らかとな
っており利上げムードは後退している。また欧州ソブリンリスクが足枷となりポジシ
ョンを傾け難いため動意に欠く展開になろうか。
豪ドル円「ブル」
8月HSBC中国製造業PMIが前月から改善したことで、中国と資源貿易関係の深い豪ドル
が買われ「ブル」となっている。バッテリーノ豪準備銀行(RBA)副総裁が講演で、
「現在の豪ドルは為替介入を正当化しない」「豪州は幸運な財政状況にある」「豪財
政状況は非常に強固である」「銀行は資本の引き上げが必要なトラブルはない」など
と述べて、介入に否定的な見方等を示したことが豪ドル買いが優勢となっている。
ただ豪準備銀行(RBA)が利上げを見送っていることから上値は重い展開となろうか。
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