円買い急伸の真意 ~介入警戒とドル高圧力の綱引き
-前営業日サマリー-
ドル円は160.63円でオープン。東京市場では、米国とイランの戦闘終結に向けた覚書にトランプ大統領が調印したとの報道を受けてドル売りが先行。ただ、好調なアジア株の動きを横目にリスク選好の円売りも観測され、ドル円のは値動きは限定的なものとなりました。ロンドン市場では、前日のFOMCを受けた年内追加利上げ観測が意識され、ドル買いが優勢。ドル円は161円を目指す展開となりました。NY市場でもドル高・円安地合いは継続し、161円を上抜けると短期筋による仕掛け的なドル買い・円売りが観測され、一時161.80円まで上昇。ただ、その後は介入を想起させる急速な円買いが入り、ドル円は160.90円付近まで急反落。終盤にかけては買い戻しが優勢となり、161.39円で取引を終えました。
-円買い急伸の真意 ~介入警戒とドル高圧力の綱引き-
本日のイベントは、日全国消費者物価指数 / BOJ議事要旨公表、英小売売上高、加小売売上高が予定されています。
株式市場では、日経平均株価が7万円の大台に到達するなど力強い上昇基調が続いています。半導体やAI関連銘柄を中心に海外資金の流入が続いており、東証プライム市場の時価総額は年初から218兆円ほどの増加となりました。前日の米国市場でメモリー関連の銘柄が買われたことから、日本市場でも関連銘柄への資金流入が期待され、日経平均株価も好調なスタートを切りそうです。ただ、セクターの資金集中度は米国と比べると大きく、今の成長テーマに変調が生じた際の下押しリスクには警戒しておく必要がありそうです。
一方、為替市場では昨夜、円が急伸。ドル円は161.80円近辺から160.90円付近まで短時間で下落しており、市場では為替介入を警戒する声が強まっています。もっとも、その後の反発が示すように、米国の追加利上げ観測を背景としたドル買い需要は依然として根強く、結果として押し目の提供で終わる可能性はあります。
ただ、仮に今回の値動きが当局による円買い介入だった場合、過去の事例では複数回にわたり断続的な介入が実施されるケースも多いため注意は必要です。足元ではドル高圧力と介入警戒感が併存しており、相場の変動率が高まりやすい環境です。161円台後半では当局の動向に警戒しつつ、急変動を伴うヘッドラインリスクへの備えを優先したいところです。