日米の利上げ観測が交錯 ドル円は上値を試せるか
-前営業日サマリー-
ドル円は155.81円でオープン。米国はイランへの報復攻撃を見送っているものの、イランとイスラエルの衝突リスクへの警戒から原油価格が上昇。東京市場では、エネルギー価格の上昇を背景に円売り・ドル買いが強まり、ドル円も上昇しました。ロンドン市場では、米雇用統計の結果を見極めたいとの思惑から様子見姿勢が広がり、方向感に乏しい展開。NY市場では、米雇用統計が市場予想を上回ったことでドルが一時急伸。ただ、本邦の利上げ観測も根強く上値は抑えられ、ドル円は156.25円で取引を終えました。
-日米の利上げ観測が交錯 ドル円は上値を試せるか-
本日のイベントは、欧GDPが予定されており、米国やカナダは休場となります。
米労働省が発表した米雇用統計では、就業者数が16.2万人と前月および市場予想を上回りました。速報段階で減少していた7月分も上方修正され、米労働市場の底堅さが意識される結果となりました。良好な雇用統計を受けて9月の利上げ観測が再び強まり、金利先高観を背景としたドル需要も意識されています。
米金融政策を予測するFedウォッチでは、15~16日に開かれるFOMCでの利上げ予想が6割を超えており、年末までに0.25%の利上げが2回程度行われる可能性が高まっています。一方、本邦でも利上げ観測が根強く、日米金利差を背景とした従来の円売り・ドル買いが一方向に続くかについては慎重にみる必要があります。米金利上昇によるドル買いと、日銀の追加利上げを意識した円買いが交錯しやすく、ドル円は上下双方に振れやすい局面となりそうです。
また、トランプ氏は「金利を引き下げろ。さもなければ米国が赤字を抱えている国との貿易を停止する」とSNSに投稿し、FRBへの利下げ圧力を強めています。これまでのウォーシュ氏の発言からは政治的な圧力を受けている様子はうかがえないものの、次回会合に向けて中央銀行の独立性を維持できるかも注目点です。米利上げ観測がドルを支える一方、本邦の利上げ観測やFRBへの政治的圧力はドル円の上値を抑える材料となるため、日米双方の金融政策を巡るヘッドラインには警戒しておきたいです。