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米雇用指標と介入警戒

-前営業日サマリー-
 ドル円は、161.91円でオープン。東京市場では、10時前に162.40円付近まで上昇し、1986年12月以来の高値水準を付けました。片山財務相による円安けん制発言後も下押しは限定的で、東京午後も162円台前半を維持しました。政府・日銀による為替介入への警戒感は強いものの、ドル円の買い地合いはなお根強い展開となりました。ロンドン市場では、日米欧の金融政策スタンスの違いが意識され、全般にドル買いが優勢となりました。ドル円は介入警戒から上値を抑えられつつも、日銀審議委員に就任した佐藤氏のハト派的な発言も円売り材料となり、162円台前半で高止まりしました。ニューヨーク市場では、5月米JOLTS求人件数が市場予想を上回ったことで米10年債利回りが4.40%台まで上昇し、ドル買いが優勢となりました。ドル円は一時162.67円付近まで一段高となったものの、政府・日銀による為替介入への警戒感に加え、6月米消費者信頼感指数が市場予想を下回ったことも重しとなり、上昇の勢いは限られました。その後は162.60円を挟んだもみ合いとなり、最終的に162.56円で取引を終えました。

-米雇用指標と介入警戒-
 本日のイベントは、本邦日銀短観、豪住宅建設許可件数、中RatingDog製造業PMI、欧消費者物価指数、米ADP雇用統計、英ベイリーBOE総裁の発言、欧ラガルドECB総裁の発言、ウォーシュ米FRB議長の発言、米ISM製造業景況指数などが予定されています。前日発表された5月米JOLTS求人件数は759.4万件と市場予想を上回り、米労働需要の底堅さが意識されました。もっとも、4月分は下方改定され、採用件数は減少しました。6月米消費者信頼感指数も前月からは小幅に改善したものの、市場予想を下回り、雇用に対する見方の悪化が示されました。職探しが困難と回答した割合は約5年半ぶりの水準に上昇しており、米労働市場は求人の底堅さと雇用環境の軟化が併存する内容となっています。
 一方、FRB高官からはインフレ高止まりが続けば利上げの可能性も残るとの発言があり、米金利高止まり観測は引き続きドルの支援材料となりやすい状況です。ドル円は162円台と1986年12月以来の高値圏で推移しており、政府・日銀による為替介入への警戒感が上値を抑える一方、米経済の底堅さやFRBのタカ派姿勢を背景としたドル買い地合いは根強いとみられます。足元では円買い材料が乏しいなか、介入への警戒感が相場の上昇ペースを抑えられるかが焦点です。本日は米雇用関連指標やISMを確認しながら、米景気の底堅さが改めて意識されるかを見極める展開となりそうです。

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