FXレポート

最新記事

米CPI通過後も残るインフレ警戒 ウォーシュ議長発言と中東情勢に注目

-前営業日サマリー-
 ドル円は162.41円でオープン。 東京市場では、前日の海外市場で強まったドル買いの流れを引き継ぎ、ドル円は162円台前半から半ばで推移しました。ただ、162.50円手前では上値が重く、午後に20年債入札の堅調な結果が伝わると、日本国債への需要の強さを背景に円買いが優勢となりました。ドル円は162円台前半まで上げ幅を縮小したものの下値も限られ、底堅い推移となりました。ロンドン市場では、米CPIの発表を前にドル高の調整が入り、ドル売りが優勢となりました。GPIFの資産構成見直しを巡る発言や介入警戒も重しとなり、ドル円は162円台前半まで軟化。一方で、米CPIやウォーシュFRB議長の議会証言を控え、162円割れは回避されました。NY市場では、米CPIが市場予想を大きく下回ったことを受けて米金利が低下し、ドル売りが優勢となりました。ドル円は一時161.63円まで下落しましたが、前日安値付近や一目均衡表の転換線がサポートとして意識され、その後は161円台後半まで下げ渋りました。また、ウォーシュFRB議長が議会証言で「持続的に高止まりするインフレを容認しない」と述べたこともあり、物価安定を重視する姿勢が改めて確認されました。ドル円は最終的に162.24円で取引を終えました。

-米CPI通過後も残るインフレ警戒 ウォーシュ議長発言と中東情勢に注目-
 本日のイベントは、中第2四半期GDP、米生産者物価指数、米NY連銀製造業景気指数、加BOC政策金利、米ベージュブック、その他にも米要人の発言が複数予定されています。
 昨日注目された米CPIは市場予想を下回る結果となりました。総合CPIは前年比3.5%と前月の4.2%から鈍化し、市場予想の3.8%も下回りました。また、食品・エネルギーを除くコアCPIも前年比2.6%と前月の2.9%から低下し、基調的な物価圧力の鈍化が意識される内容となりました。発表直後は、早期利上げ観測の後退から米金利が低下し、ドル売りが強まる場面も見られました。一方で、中東情勢の緊迫化を背景に原油価格は高止まりしており、エネルギー価格を通じたインフレ再燃リスクは引き続き意識されやすい状況です。
 こうしたなか、ウォーシュFRB議長は議会証言で「持続的に高止まりするインフレを容認しない」と述べ、物価安定を重視する姿勢を改めて示しました。FRB内では、インフレ上振れリスクを警戒するタカ派的な見方が強まりつつあり、今後の政策判断を巡っては、利上げの有無や時期に関する思惑が相場の変動要因となりそうです。もっとも、原油高や地政学リスクが残る局面では、FRBがインフレ警戒を緩めにくいとの見方もあり、ウォーシュFRB議長の発言や米金利・ドルの反応には注意が必要です。
 足元のドル円は高値圏での推移が続いており、米金利動向に加えて、中東関連のヘッドラインや為替介入への警戒感も相場の変動要因となっています。米指標通過後も方向感は出にくいものの、要人発言や関連報道次第では値動きが大きくなる可能性があり、突発的な変動には引き続き注意が必要です。
 

記事一覧

検索した語句を含むレポートを表示します。

トレイダーズ証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第123号 加入協会 日本証券業協会 金融先物取引業協会 第二種金融商品取引業協会 日本投資顧問業協会 トレイダーズ証券は、上場企業トレイダーズホールディングス(スタンダード市場上場8704)の100%子会社です。