中東情勢とドル高圧力
-前営業日サマリー-
ドル円は158.90円でオープン。東京市場では、午前に直近で上値を抑えられていた159円を上抜け、一時159.24円付近まで上昇。その後、原油先物が伸び悩んだことを受けて、ドル円は159円前後で方向感を欠く動きとなりました。ロンドン市場では、ドル円は159円台での取引は続かず、158円後半で上値の重い推移となりました。一方で原油高基調が支えとなり、下値も限られました。NY市場では、原油先物が96ドル台へ上昇。原油価格の動向をにらみながらじわりとドル買いが入り、ドル円は一時159.40円台まで上昇。最終的に159.32円で取引を終えました。
-中東情勢とドル高圧力-
本日のイベントは、英GDP、加雇用統計、米PCEデフレーター、米JOLTS求人件数、米ミシガン大学消費者態度指数が予定されています。
12日に伝わった複数の報道では、中東情勢の緊迫化を背景に、エネルギー供給不安とインフレ再燃への警戒が改めて強まりました。イランでは、新たに最高指導者に選ばれたモジタバ・ハメネイ師が初の声明を出し、ホルムズ海峡を対米圧力の手段として用いる考えを示したとされます。実際に封鎖が長引けば、原油輸送の停滞を通じて供給制約が一段と強まり、資源価格の上昇圧力が高まる可能性があります。加えて、IEAは中東湾岸国の石油生産が大幅に落ち込んでいるとの見方を示し、世界の供給見通しも引き下げました。原油高は米国のインフレ懸念を再び意識させやすく、FRBの利下げ期待を後退させる材料として、為替市場ではドルを支えやすい構図となっています。
一方で、新興国でも資源高の影響が意識されており、トルコ中銀は政策金利を据え置き、地政学リスクに伴う不確実性の高まりに警戒感を示しました。エネルギー価格の上昇が各国の物価や経常収支に与える影響が再認識されるなか、市場では原油高が再び物価上昇圧力を強めるとの見方が意識されやすい状況です。本日も中東関連の続報や原油価格の動向に神経質な反応が続きそうです。