骨太ショック後の市場修正 円高圧力は一巡か
-前営業日サマリー-
ドル円は162.36円でオープン。東京市場では、片山財務相と城内経済相が閣議後会見で相次いで発言。「骨太の方針」を巡る市場の過度な思惑を打ち消す内容と受け止められ、日本の長期金利は低下。為替市場では円買いが優勢となり、ドル円は一時161.30円付近まで下押しました。ロンドン市場では、東京時間の急落に対する自律反発から161円台後半まで買い戻される展開に。NY市場では新規材料に乏しく、ドル円は161円台を中心とした方向感に欠ける推移となり、161.74円で取引を終えました。
-骨太ショック後の市場修正 円高圧力は一巡か-
本日は特段注目度の高い経済指標は予定されていまいものの、中東関連のヘッドラインには引き続き要警戒となりそうです。
先月末に公表された政府の「骨太の方針」原案では、「財政健全化」の文言が削除されたことなどを受け、市場では日銀の追加利上げをけん制するメッセージとの見方が広がりました。その結果、日銀がインフレ対応で後手に回る、いわゆる「ビハインド・ザ・カーブ」への懸念が意識され、長期金利の上昇と円安が進行。ドル円は一時162円台まで上昇する展開となりました。
しかし、その後は市場の見方を修正する発言が相次ぎました。7日に城内経済相が「原案の趣旨とは異なる誤解がある」、10日には片山財務相が「金融政策は日銀に委ねられるべき」と発言。政策運営への過度な警戒感が後退したことで、日本の長期金利は低下し、ドル円も162円台から161円台へと円高・ドル安方向へ調整が進む結果となりました。
また、片山財務相が「GPIFをはじめとする年金基金による国内金融資産への投資拡大を後押ししたい」と述べたことも市場の関心を集めており、具体策は現時点で不透明ですが、国内債券など円資産への資金流入につながるとの思惑から、円高・金利低下を意識した動きもみられています。
足元では、中東情勢や政府・日銀関連のヘッドラインに加え、為替介入への警戒感も引き続き相場の変動要因となっています。明確な方向感が出にくい一方で、材料次第では値動きが急速に拡大する可能性もあり、引き続きニュースフローを注視したい局面です。