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ポンド全面安、財政悪化懸念で当面の下落トレンド形成の可能性も

-前営業日サマリー-
 ドル円は142.33円でオープン。東京市場は本邦休場で値動きは限定的、介入翌日で神経質な展開となる中、ドル円は一時141.76円まで下落も底堅く推移しました。欧州市場に入ると、世界的な金利上昇圧力の強まりから欧米株相場が軟調に推移したほか、英国の大規模減税策発表を受けた英国債急落なども加わりリスク回避の動きに傾きました。欧州通貨主導でドル買いが加速し、米長期金利の上昇も支えにドル円は一時143円に乗せるなど上値を試しました。NY市場でも、引き続きリスクオフの展開で主要通貨に対してドル買いが一段強まる中で、米PMI速報値の予想上振れも支援材料にドル円は一時143.46円まで日通し高値を更新しました。一方で、同日は米パウエルFRB議長による公聴会での発言が予定されていましたが、金融政策への言及がなかったことで特段材料視されず、ドル高の流れのまま143.34円で取引を終えました。

-ポンド全面安、財政悪化懸念で当面の下落トレンド形成の可能性も-
 本日のイベントは、日黒田日銀総裁発言、独IFO企業景況感指数、欧ラガルドECB総裁発言、米ボストン連銀総裁発言/クリーブランド連銀総裁発言が予定されており、ニュージーランドが休場となります。
 先週末のマーケットは英ポンドが全面安の展開、160円台に乗せてスタートしたポンド円は155円中盤まで下落したほか、ポンドドルはおよそ37年ぶりの安値更新など大きく売り込まれています。
この背景にあるのが、今月イギリス与党保守党の党首選に勝利し、新たに誕生したトラス政権の政策スタンスへの懸念です。トラス首相は党首選期間から「首相就任後ただちに減税」の方針を示すなど減税推進を強調していた一方で、インフレ懸念や財源確保の問題など減税による弊害を不安視する声も聞かれていました。
 そして今回、1972年以来の大規模減税策や大幅な借り入れ増額を伴う景気支援策が打ち出されたことで、財政悪化懸念などからイギリスマーケットは株式市場・外為市場・債券市場の3つで同時に値下がりする「トリプル安」となりました。市場では、「発表された一連の措置に対する費用は英国財政では賄いきれず、通貨危機を招く恐れがある」との見方もあるほか、「ポンドドルは年末までにパリティを目指す」との見通しも強まっている状況です。したがって、足元では更なるインフレ高進から大幅利上げ観測に繋がっている点はあるものの、通貨買い要因として乏しい可能性、また、安値圏でも積極的にポンドを買い進めにくい地合いは想定されることから、当面のポンド安トレンド形成の可能性も考慮しつつトレード戦略を練っていきたいです。

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