米CPI上振れもドル円は往ってこい、米金利動向とFRB高官発言に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は158.32円でオープン。東京市場では、仲値公示に向けた実需勢のドル買い・円売りが相場を下支えし、ドル円は上昇。ただ、158円台後半では本邦当局による円安牽制への警戒感が強まり、上値の重い展開となりました。ロンドン市場では、米CPIの発表を控えて積極的な売買が手控えられ、方向感に欠ける値動きが続きました。NY市場では、米CPIの結果を受けてドル買いが先行し、一時159円手前まで急伸。しかし、その後は米金利の低下を背景にドル売りが優勢となり、上昇分をほぼ打ち消す展開に。ドル円は158.33円で取引を終えました。
-米CPI上振れもドル円は往ってこい、米金利動向とFRB高官発言に注目-
本日のイベントは、豪雇用統計、日小枝日銀審議委員発言、米小売売上高 / 生産者物価指数が予定されています。
米労働省が発表した9月の米CPIは、総合指数が前年同月比3.7%上昇と、8月の3.4%から伸びが加速しました。背景には燃料価格の上昇があり、ガソリン価格は34%、ディーゼル燃料を含むその他の自動車燃料は61%上昇。コア指数も前年同月比2.6%上昇と市場予想を上回り、インフレ圧力の根強さが改めて意識される結果となりました。
これを受けて市場では10月のFRB利上げ観測が急浮上。利上げ確率が一時5割を上回る場面も見られました。ただ、その後は米短期金利が低下したことで利上げ観測も後退。ドル円もCPI発表直後の上昇分をほぼ打ち消す往ってこいの展開となりました。強いインフレ指標にもかかわらずドル買いが持続しなかったことを踏まえると、今後も米金利の反応がドル円の方向性を左右する重要なポイントとなりそうです。
また、ドル円は159円手前で上値を抑えられており、本邦当局による円安牽制への警戒感も引き続き意識されます。米金利の上昇を伴わないドル高局面では上値追いに慎重な姿勢が求められる一方、米金利が再び上昇基調を強めれば、159円台を試す展開も想定されます。
こうした中、FRBは17日から金融政策に関する対外発信を控えるブラックアウト期間に入ります。そのため、それまでに予定されているFRB高官の発言は、今後の政策方針を見極める上で重要な材料となりそうです。特に16日にはウォーシュ氏がIMFの対談イベントに参加する予定となっており、発言内容次第では米金利やドル円が大きく反応する可能性もあります。本日の米小売売上高や生産者物価指数とあわせて、米金利の方向性と159円付近での値動きに注目しておきたいです。