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日銀利上げへのヒントはあるか

-前営業日サマリー‐
 ドル円は155.99円でオープン。東京市場では序盤に円売り・ドル買いの流れが先行するも、一部報道で日本は急激な円安と政治圧力を受け、タカ派な姿勢を復活させているとの報道が広がり、12月の利上げを意識した円買いが強まりました。ただ、ロンドン市場に入ると一転して、買い戻しの流れが優勢。政府が2025年度の補正予算案で11兆円の国債発行方針と伝わったことで拡張的財政への警戒感が広がった格好です。NY市場では米新規失業保険申請件数の結果を受けて上下動する場面は見られるも、全体的に動意に欠ける値動き。156.44円で取引を終えました。

-日銀利上げへのヒントはあるか-
 本日のイベントは、日野口日銀審議委員発言、欧ECB議事要旨公表が予定されています。
 足元の為替相場は政府の経済対策が21兆円に及ぶとの報道から日本の長期金利急騰に加え、円安が進んでおり、ドル円も一段上昇しています。先週には一時158円も視野に入る水準まで上昇。同時に介入への警戒感も高まっています。都度流れてくる片山財務大臣の円安けん制発言によって円下落の勢いは和らいでいるものの、円安・ドル高トレンドが崩れるほどではありません。市場では介入よりもさきに利上げを実施するのではとの思惑もあり、口先介入の効果が薄れています。ただ、22日には日銀の増一行審議委員が「経済や物価の情勢を見ると、利上げをしていい環境は整ってきていると思う」、「何月とは言えないが、距離感は近いところにある」と追加利上げを示唆しました。そして、利上げへの意識が強まる中、本日は野口日銀審議委員の発言が予定されています。政策見通しのヒントとなる情報が確認できれば円主導で動意が生まれる展開も想定されます。介入効果の件も踏まえ、政府・日銀の対話がこれまで以上に重要になってきています。本日もヘッドラインに警戒しながら大局を見極めていきたいです。

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