FXレポート

米雇用統計で労働市場の冷え込みが確認できるかに注目

-前営業日サマリー-
 ドル円は146.91円でオープン。東京市場では、やや上昇基調でスタートするも、本邦株式市場オープンと同時に失速しその後は下落。一時146.55円まで下値を広げました。ロンドン市場では146円半ば付近で軟調な地合い。一度反発するも、146.80円付近で上値が重たくなりその後は狭い値幅での推移となりました。NY市場では、道中で発表された新規失業保険申請件数の結果が予想値より悪化していたことで、下落基調でスタート。24時に発表されたISM製造業景況は予想値を上振れ、瞬間上昇するも、146.60円付近で失速。そのまま下落に転じ一時146円の大台を割りこむも、そこから反発し、146.40円で取引を終えました。

-米雇用統計で労働市場の冷え込みが確認できるかに注目-
 本日のイベントは米雇用統計、ミシガン大学消費者態度指数(確報値)が予定されています。前回のFOMC後の記者会見でパウエル議長は、「労働市場が予想外に冷え込めば、確実に早期の利下げが必要になるだろう」と発言。この発言から今後FRBは労働市場のデータを注視しながら金融政策を進めていくと言うメッセージであると市場が受け取ったのであれば、関連指標(米雇用統計やJOLTS求人など)は材料としての注目度が今まで以上に高くなるかもしれません。したがって本日発表される米雇用統計は、前記した発言後に発表されるより注目度の高い労働指標であることから、今回は"労働市場の冷え込み"が確認されるかといったところに市場の焦点が集まるかと思われます。米雇用統計の詳細は以下の通り。

・非農業部門雇用者数変化 予想:17.8万人(前回:21.6万人)
・失業率 予想:3.8%(前回:3.7%)
・平均時給(前月比)予想:0.3%(前回:0.4%)

 上記の通り3指標とも前回から悪化する見込みであり、今回の結果で前回値より悪化が確認される内容であれば、利下げ観測への強まりからドル売り圧力がかかりやすくなる可能性を視野に入れた方がいいかもしれません。一方で、前回より改善される内容であった場合、市場の目が"労働市場の冷え込み"にフォーカスを当てていることを考慮すると、予想値との大きなギャップでもない限り市場の反応は限定的になるかと思われます。
 足元のドル円は一時146円を割り込むなど弱い地合いが目立ちつつありますが、146円の大台を境にもみ合った末に反発する傾向が見られ、同水準がサポートとして意識されているかと思われます。また、本日発表される経済指標が少ないこともあり、大きなヘッドラインでもなければ、このサポートは機能すると思われますが、前記した米雇用統計で労働市場の冷え込みが確認された場合は、この限りではない可能性を視野に入れつつ本日の取引に臨みたいです。

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