FXレポート

米失業保険申請件数に注目 4週連続で予想を上回るか

-前営業日サマリー-
 ドル円は144.03円でオープン、東京市場では144円台に乗せたことでの介入への警戒感や、神田財務官の「為替市場の動向を高い緊張感をもって注視」といった発言で上値を抑えられる展開となりました。ロンドン市場では、序盤からドル買い優勢の地合い、一時143.80円付近まで下押しする場面がみられるも144.40円付近まで上値を伸ばす展開となりました。ニューヨーク市場では、序盤にパウエルFRB議長が「連続利上げの可能性を選択肢から排除せず」などと述べた一方で植田日銀総裁が「基調的なインフレは目標を下回っている」と発言すると日米金融政策の違いを意識した円売りドル買いが強まり、一時144.62円の日通し高値を付けましたが、植田総裁が「円相場を注視していく」と発言すると、円買い介入への警戒から一段高とはならず、米金利低下も重しとなり114.13円付近まで下押ししたものの切り返して144.48円で取引を終えました。

-米失業保険申請件数に注目 4週連続で予想を上回るか-
 本日のイベントは、NZ ANZ企業景況感、豪小売売上高、米パウエルFRB議長発言、独消費者物価指数(速報値)、米新規失業保険申請件数、米第1四半期GDP(確報値)、米個人消費(確報値)、米GDPデフレーター(確報値)、米コアPCEデフレーター(確報値)が予定されています。
一昨日の米新築住宅販売件数(予想:67.5万件、結果:76.3万件)や米耐久財受注(予想:前月比-1.0%、結果:前月比+1.7%)などの経済指標が軒並み市場予想を上回る強い結果となったことで景気のリセッション懸念が後退しました。また、昨日のECBフォーラムでパウエルFRB議長の「あと2回の利上げが多数派」「連続利上げの可能性を選択肢から排除せず」というタカ派の姿勢を再確認して、本日の米失業保険申請件数の発表を迎えます。米新規失業保険申請件数は毎週木曜日に発表され、速報性が高いために失業率などの先行指標として注目されている指標になります。直近3週連続で予想を上回る結果となっており、最近では最もドル売りの動意となっている指標の1つであるといえます。
今回は26.5万人が予想されています(前回結果26.4万人)。今回、4週連続で予想を上回る結果となったとしても、直近の経済指標が市場予想を上回る強い結果であるために大きなドル売りの動意とはならない可能性が考えられますが、予想を大きく上回る結果となった場合には、リセッションの兆候と受け止められ、雇用環境の悪化への懸念から大きなドル売りの動意となる可能性も考えられるため、注目して取引に臨みたいです。

 

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