FXレポート

FOMC 利上げペースの行方

-前日サマリー-
 ドル円は148.63円でオープン。東京市場では特段目立った材料はなかったものの、仲値通過から円高が加速し、一時147.64円まで下げ幅を広げました。ロンドン市場でも下落基調は継続。積み上げられていた円売り・ドル買いの持ち高を解消する動きから前日安値の146.98円を付けました。しかしNY市場ではドル高へと一転、市場予想を上回ったISM製造業景況指数がドル買いをさらに後押しすると、ドル円は148円台まで回復しました。しかしその後の上値は重く、148.21円で取引を終えました。

-FOMC 利上げペースの行方-
 本日のイベントは、英MPC1日目、NZ失業率、日銀金融政策決定会合議事要旨、豪住宅建設許可件数、米ADP雇用統計、米FOMC政策金利、米パウエルFRB議長の会見が予定されており、メキシコは休場となっております。
 今回のFOMCでは4会合連続の0.75%利上げが実施される見通しとなっており、今後の利上げペースやターミナルレート(利上げの最終地点)の行方に注目が集まっております。米国経済は、貿易赤字の縮小によってその健全性は一定の評価を得ていますが、FRBの急激な利上げによって国内需要が低迷し、不動産の買い付けも長期に渡って減退しています。景気悪化懸念が強まっていることに加えて、利上げの効果を確認するという意味でも12月のFOMCでは利上げ幅が縮小されるかもしれません。仮に縮小の議論が開始されたというヒントがパウエル議長の会見から確認されれば、リスク資産が即座に押し下げられ、ドル円は大きく下落する可能性があります。
 一方で米国の失業率は依然として歴史的な低水準にあり、雇用が堅調であることからもインフレ抑制を最重要視した現状の利上げペースが今後も維持されるかもしれません。オーストラリアのような利上げペースを落とす国が出現したなかで、FRBがタカ派スタンスを強調すれば、一層のドル買いへと繋がる可能性も考慮したいです。本日はFOMC政策金利及び声明、パウエル議長の発言までは様子見姿勢が続きそうですが、FOMC関連のヘッドラインから風向きが一気に変わるかもしれないため、急激な変動に注意して取引に挑みたいです。

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