FXレポート

パウエルFRB議長発言と米小売売上高に注目

-前日サマリー-
 東京市場のドル円は129.40円でスタート、東京仲値にかけて一時129.63円まで上昇しましたが、ゼロコロナ政策による景気落ち込みが懸念される中国の小売売上高が前年同月比-11.1%と予想(-6.1%)以上に落ち込んでいたことでリスク回避的な円買いが加速、ドル円は128.71円まで急落しました。ロンドン市場では、米長期金利上昇に合わせてドル円は129.61円まで反発しました。ニューヨーク市場では、米NY連銀製造業景気指数が-11.6と予想(17.0)に反して悪化、ドル円は一時128.99円まで下落したのち、129.09円まで反発して取引を終えました。

-パウエルFRB議長発言と米小売売上高に注目-
 本日のイベントは、豪RBA議事録(5月3日会合分)、英失業率、米ブラード・セントルイス連銀総裁発言、米小売売上高、米鉱工業生産、米ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言、ラガルドECB総裁発言、パウエルFRB総裁発言が予定されています。特に注目すべきは、米小売売上高とパウエルFRB議長発言になります。
 米小売売上高の市場予想は、全体では前月比+0.9%と先月(+0.7%)より改善、自動車を除いたコアでは前月比+0.4%と先月(+1.4%)より減速となっています。ただ、米小売売上高は事前予想と結果に乖離が生じやすい経済指標のため、市場予想から多少上下した結果であればマーケットが動意づく材料としては不十分ですが、前月比マイナスの結果の場合は、リスクオフ方向へ動意づく可能性があります。昨日発表された米NY連銀製造業景気指数が事前予想(17.0)と比べて-11.6と大きなネガティブサプライズだったことと、同日発表された中国小売売上高が事前の悪化予想(-6.1%)よりもさらに悪い結果(-11.1%)だったこともあり、今夜の米小売売上高でも、悪い結果の場合は世界的なリセッション(景気減速)の始まりを連想させてリスクオフが加速すると考えられます。
 パウエルFRB議長の発言は米小売売上高発表後、日本時間翌午前3時に予定されています。米小売売上高次第では、リセッションへの警戒が高まった地合いで迎えることになることから、パウエルFRB議長から景気見通しが語られることがあれば、その内容を丁寧に確認する必要があります。比較的重要視されている米経済指標とパウエルFRB議長発言から景気先行きを占いながら、本日は取引に挑みたいです。

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