FXレポート

為替介入シグナルの見極め ドル円の下げは絶好の買い場となるか

-先週サマリー-
 先週のドル円はイースター休暇を挟んで126.45円でスタート、127円台に到達後7時間で128円を突破し、その勢いのまま先週高値の129.40円を付けました。日銀の指値オペ、米長期金利の急上昇による金利差拡大が円安要因となり、ドル円は半世紀ぶりの13連騰を記録しましたが、130円への到達は叶いませんでした。その後は日銀の連続指値オペの通知を受けてもドル円は下落し、128円台でもみ合う展開となりました。黒田総裁の金融政策緩和継続の再表明を受けて再び129円を抜けましたがその後は失速し、結局128.55円で取引を終えました。

-為替介入シグナルの見極め ドル円の下げは絶好の買い場となるか-
 本日のイベントは、独4月IFO企業景況感指数の発表が予定されています。5月のFOMCにおいての0.5%利上げとバランスシートの縮小決定は既に市場で織り込まれており、先週のようなドル円の大幅上昇となる材料に乏しい1週間となりそうです。また円高シナリオとしてはドル円の為替介入が挙げられますが、市場では実行のシグナルがまだ確認されていません。介入実行までにはいくつかの過程があり、鈴木財務相らの為替動向を「注視する」という発言から「断固たる措置をとる」等への変更が1つの目安となります。加えて政府の依頼を受けた日銀が現在のレートを金融機関へ確認する行為も目安となり、その情報がマーケットを巡るとドル安要因となるかもしれません。さらに岸田政権が今月末に向けて策定中の原油価格や物価高騰に対応するための「総合緊急対策」で、「悪い円安」を抑制する措置が打ち出された場合には、ドル円の上値を抑える要因となりそうです。日米金利差拡大傾向には変わりなく、一時的な円高にはすぐに買い注文が入ってくる可能性が高いとも考えられますが、トレンド変化のシグナルを見逃さずに取引に挑みたいです。

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