FXレポート

BOEの引き締めペースに変化はあるか

-先週サマリー-
 先週のドル円は119.15円でスタート、パウエルFRB議長の0.5%の利上げに前向きな姿勢がドル円相場を押し上げる形となりました。他のFRB高官達からもFOMCでの年内毎会合の利上げ、バランスシートの縮小に関する言及が市場で確認されるとドル買いが進み、1ドル121円を上回りました。NATO、EU、G7の首脳会合は無難に通過するとその後も上昇地合いに変化はなく、結局ドル円は122.15円で取引を終えました。

-BOEの引き締めペースに変化はあるか-
 本日のイベントは、英ベイリーBOE総裁の講演とロシア・ウクライナの停戦交渉会議が予定されています。先週のポンド円は161円を上回る展開を見せており、イングランド中銀(BOE)による金融引き締めのペースに注目です。今年3月の会合後からは、6月以降の追加利上げに対して不透明感が強まっているため、BOEメンバーの発言によっては値動きが活発化する可能性があります。5月は0.25%の利上げを見込んでいますが、4月からの所得税増税による経済への悪影響が予想を上回ると利上げへの慎重姿勢を強めるかもしれません。ただ先週発表された英消費者物価指数の水準は市場予想を上回り、30年ぶりの伸びを記録したことからも下値は限定的だと考えています。
 ドル円は今週に雇用統計を始めとした重要イベントを控えていることから様子見ムードが広がりやすいですが、足元では122.50円に向けた値動きとなっており既に一部の市場関係者の間では125円台への突入が意識されています。また日銀の指値オペの実行やウクライナ情勢等の外的要因に大きな変化があれば、突発的な値動きにも警戒が必要です。そのため本日もヘッドラインや日米長期債利回りの動向に注目しながらもドル円のさらなる上昇を狙って取引に挑みたいです。

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