FXレポート

ヘッドラインに左右される相場展開

-前日サマリー-
 東京市場のドル円は115.39円でスタート。ウクライナ情勢を巡って地政学リスクが高まる一方で、2018年7月以来となる日銀の指値オペの実施を控えてか、朝方のドル円は買いがやや優勢となり115.50円付近で推移しました。その後は下げ渋る展開を見せましたが、やはりリスク回避の円買いの動きは根強く、欧州市場で、ドル円は軟調に推移し、一時115.00円まで下落しました。ニューヨーク市場入り前に、ロシアのラブロフ外相による西側諸国との話し合いに前向きな発言が伝わると、ユーロ高が進みユーロ円は上昇、つられてドル円も上昇し再び115.50円台まで回復しました。その後は、ブラード米セントルイス連銀総裁が「7月1日までに1%の利上げが必要」と改めて発言したことで、米長期金利の上昇とともにドル買いが優勢となりました。しかし、ロシアのウクライナ侵攻に関する報道が伝わるとリスクオフの展開となり、最終的にドル円は115.55円で取引を終えました。

-ヘッドラインに左右される相場展開-
 本日のイベントは、日第4四半期GDP/名目GDP/GDPデフレーター、豪RBA議事録公表、英失業率/失業保険申請件数、独ZEW景況感調査、欧ZEW景況感調査/第4四半期GDP/貿易収支、加住宅着工件数、米生産者物価指数/NY連銀製造業景気指数/対米証券投資が予定されています。
 昨日の欧州市場入り直後は、ウクライナ情勢の緊迫化を嫌気した円買いの動きが強まり、クロス円は下落していましたが、その後のロシア・ラブロフ外相の発言により、クロス円は反発する展開となりました。しかし、ニューヨーク市場で、今週16日にロシアがウクライナへ攻撃する可能性がある、との報道が伝わり、クロス円は反落しました。現状はウクライナ情勢の動向で相場が大きく動くヘッドライン相場が続くと考えられます。
 合わせて、昨日の米セントルイス連銀のブラード連銀総裁の発言にも市場の関心が集まりました。同氏はFOMCでの投票権をもつタカ派メンバーの1人であり、7月までに1%の利上げを支持すると発言しています。3月のFOMCについては0.5%の利上げ実施を提唱しており、今後同氏の考えが他のFOMCメンバーや、元来ハト派とされているパウエルFRB議長の考えにどこまで影響を与えるのかが焦点となりそうです。
 ドル円に関しては、ウクライナ情勢の緊迫化によるリスク回避の円買いと、FOMCメンバーのタカ派発言によるドル買いに挟まれた動きとなることが考えられるため、ヘッドラインに応じて、ドル高にも円高にも追随できるよう柔軟な取引を行いたいです。

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