FXレポート

主要国の中央銀行、利上げ局面へ

-前日サマリー-
 東京市場のドル円は115.26円でスタート。朝方は日経平均株価が350円安付近まで下げ幅を広げたことで、リスク回避の円買いが強まり、ドル円の上値はく115.30円付近での推移となりました。先週末の米雇用統計を受けたドル買いの勢いは強まらず、欧州市場では、ダウ先物がさえない動きとなったこともあり、ドル円は一時114.92円まで下落しました。しかしニューヨーク市場に入ると、米10年債利回りが1.93%台まで上昇したことが相場の支えとなり、115.14円まで持ち直しました。その後は、底堅く推移し、最終的に115.08円で引けました。

-主要各国の中央銀行、利上げ局面へ-
 本日のイベントは、日国際収支・貿易収支/景気ウオッチャー調査、豪NAB企業景況感指数、仏貿易収支、米貿易収支、加貿易収支、ポーランド中銀政策金利が予定されています。
 昨日行われたラガルドECB総裁の発言では、「金融政策は常にデータ次第」、「いかなる政策調整も段階的になる予定」など、ECBのインフレリスクと戦う姿勢は見せながらも、市場が期待している利上げ時期の前倒しを連想させる発言はありませんでした。また、ECB理事会メンバーのカザークス・ラトビア中銀総裁は、ECBが緩和措置を予定より早く終了する可能性はあるが、7月に利上げする可能性は低いとの認識を示し、過度な市場期待をけん制するような発言もあったため、ECBの利上げを巡る市場期待の過熱化には注意を払いたいです。
 米国、欧州など主要各国の中央銀行が利上げ局面にある中、日本では未だ金融緩和の姿勢を崩さずさないため、日本と主要各国の金利差の拡大は続くと見られます。そして、今週10日には米消費者物価指数(CPI)の公表が控えており、内容が市場予想を上回れば、ドル買いが進み、ドル円は上昇の可能性が高いと言えそうです。ただし、金利の上昇を警戒して株式市場の下落が起きた場合には、円買いの動き、ドル円への下値圧力を招く可能性もあるため、株式市場の動向も重要となってきます。現状の利上げ局面においては、主要各国のクロス円の上昇を狙ってエントリーのタイミングを伺いながらも、過度な深追いはせず取引に挑みたいです。

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