FXレポート

米要人発言に注目も、リスク選好地合いを見極めたい

-前日サマリー-
 東京市場のドル円は115.56円でスタート。本邦が成人の日で祝日休場ということもあって動意は乏しいながらも、対ユーロでのドル買いや豪ドル円の円安推移などが支えとなって115.85円まで一時上昇、その後も底堅く推移しました。しかしながら、欧州市場に入ると先週末からの欧米株の調整売りの動きが継続、市場ではリスク回避的な雰囲気が強まりました。一時1.80%超上昇となった米長期金利が低下したことも嫌気されると、ドル円は売り優勢に転じ115円前半まで下落、クロス円も総じて軟調な推移となりました。NY市場でもリスクオフムードは変わらず、ダウ平均が一時600ドル近くまで下落幅を拡大する中でリスクオフの円買い圧力が強まるとドル円は115.04円まで日通し安値を更新、その後はやや戻すも115.20円で取引を終えました。

-米要人発言に注目も、リスク選好地合いを見極めたい-
 本日のイベントは、豪貿易収支/小売売上高、米クリーブランド連銀総裁/カンザスシティ連銀総裁/セントルイス連銀総裁の発言、米FRB議長(再任)指名承認公聴会にてパウエル議長の発言が予定されています。
 昨日は米長期金利が一時1.80%超上昇でおよそ2年ぶりの高水準を付けた一方で、ダウ平均をはじめ米株相場の調整的な動きが継続、米国株安に伴うリスクオフの円買い圧力の強まりから円高ドル安が加速する展開となりました。振り返ると、先週のFOMC議事要旨で利上げやバランスシートの正常化に関して前回よりも速いペースでの実施が示唆されたことで早期利上げの織り込みが進みました。同時に、急激な金利高・株安などを受けて、市場でのリスクマインドの風向きに変化が生じてきています。この点、本日はパウエルFRB議長をはじめFOMCで投票権を持つメンバーの発言が複数予定される中、仮に利上げやバランスシート縮小に関してタカ派色を強める内容が伝わった場合であっても、幾つかのシナリオが想定されそうです。具体的には、更なるタカ派シフトを織り込む動きから、米国債利回りの一段の上昇やドル買いを促す展開は当然に想定される一方で、再び米株相場での動揺・警戒感が広がれば、リスクオフの円買いが前面に出る展開となってドル円は動けず、下落トレンドを継続するといったシナリオも考慮しておきたいところです。水曜には米CPIも控えて金利一段高への警戒もあるだけに、マーケット全体でのリスク選好地合いを見極めながら取引に臨みたいです。

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