FXレポート

FOMC議事録要旨公開を踏まえて

東京市場
 東京市場ではユーロドルが堅調。序盤は1.1255ドルまで下落するなど軟調な動きを見せましたが、売りが一巡すると徐々に買いが優勢に。じわじわと上値を伸ばしていきました。しかし、ECB政策金利と声明の発表を控え大きく方向性を作ることはできませんでした。

ロンドン市場
 ロンドン市場ではユーロ円の買いが加速。東京市場から買い優位の流れは継続していましたが、ECB政策金利と声明が発表されると更に加速しました。一時は125.45円と昨日の高値も超え日通し最高値を付けました。しかし、その後のドラギECB総裁発言が始まると流れは一転。急落となりました。

NY市場
 NY市場ではドル円が軟調。FOMC議事録要旨の公開に向けてポジション調整とみられる売りが先行。ロンドン市場から続く売りの流れは継続し、一時は110.83円まで下落しました。議事録要旨が公開されると政策金利の年内据え置きを支持する内容から若干の買いが入りました。しかし、反応は限定的で、10銭程度の上昇に留まり上値重く推移しました。

【今日の主な経済指標】
08:01 GBP 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格指数 3月
08:50 JPY マネーストックM2[前年同月比] 3月
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
10:30 CNY 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 3月
10:30 CNY 生産者物価指数(PPI)[前年同月比] 3月
15:45 FRF 消費者物価指数(CPI、改定値)[前月比] 3月
15:45 FRF 消費者物価指数(CPI、改定値)[前年同月比] 3月
16:00 TRL 経常収支 2月
16:30 SEK 消費者物価指数(CPI)[前月比] 3月
16:30 SEK 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 3月
16:30 SEK 消費者物価指数(CPIコア指数)[前月比] 3月
16:30 SEK 消費者物価指数(CPIコア指数)[前年同月比] 3月
21:30 CAD 新築住宅価格指数[前月比] 2月
21:30 USD 卸売物価指数(PPI)[前月比] 3月
21:30 USD 卸売物価指数(PPI)[前年同月比] 3月
21:30 USD 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)[前月比] 3月
21:30 USD 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)[前年同月比] 3月
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
21:30 USD 失業保険継続受給者数 前週分

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-今日のトレードポイント-
 昨日は重要指標やイベントが多数あり、どのイベントも相場を大きく動かしました。その中で、相場への影響は限定的だったものの重要なメッセージを伝えたのがFOMC議事録要旨公開(3/19,20開催分)です。
 FRBは今年に入り世界景気減速やインフレ率の懸念からハト派に転向しました。しかし、ここ数週間は利下げに対し性急に行う必要はないとのスタンスをとっていました。議事録要旨内では、FOMCメンバーの多くが年内に利下げはする必要がなく、据え置きを選択していること。ポリシーは柔軟に変更していくこと。景気は持続的に成長していくことなどがあげられました。マーケットの反応はドル円で10銭程度の上昇にとどまるなど限定的でしたが、FRBに年内利下げの意思が今のところないということが確認できたのは大きな収穫と思われます。ただ、利下げ圧力を強めるトランプ米大統領が苦言を呈することは必至で、氏のSNS発信や発言に注目が集まります。また、本日は多くのFRB関係者が発言を行う予定です。発言内で今後の金融政策について触れるかは不透明ですが、その発言内容には注目が集まります。

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