FXレポート

まずは週末の材料を消化

東京市場
 東京市場ではドル円が強含む場面も。日経平均株価が3日ぶりに反発したことや実需のドル買い需要もあり、ドル円は仲値公示に向けて110.92円まで上昇しました。しかし、111円手前では上値が重く、実需筋のまとまったドル買いが持ち込まれた場面では再度強含むも上値を追う展開とはなりませんでした。また、豪ドル円は堅調に推移しました。日経平均株価や上海総合指数が上昇したことから、リスク選好のムードが高まり、豪ドル円は徐々に上値を伸ばし、78.60円付近まで一時上昇しました。

ロンドン市場
 ロンドン市場ではドル円は下値が堅い。米長期金利の低下に伴い、ドル円は日通し安値水準まで下落するも下値の堅さが意識されると切り返す展開となりました。米1月個人消費支出(PCE)や米1月PCEコアデフレーターが事前予想を下回ったものの、売りの勢いは限られました。一方のポンド円は上昇しました。英議会で行われるEU離脱協定案採決について民主統一党(DUP)が土壇場に来てメイ首相案を支持するのではないか、との思惑からポンド円は145.49円、ポンドドルは1.3136ドルまで上昇しました。

NY市場
 NY市場ではポンドが全面安の展開。英議会で行われたEU離脱協定案採決が否決されたことを受け、「合意なき離脱」の可能性が高まったことからポンドは下落、ポンド円は143.83円まで、ポンドドルは1.2977ドルまで下値を広げました。その後も上値の重い展開が続き、144円台前半での推移となりました。また、メキシコペソ円も軟調に推移しました。トランプ大統領が「メキシコが直ちに米国への不法移民流入をやめなければ、来週にも米国・メキシコ国境を封鎖する」と発言したことが嫌気された格好でメキシコペソ売りが優勢となり、メキシコペソ円は5.7円ちょうど付近まで下落、その後も上値は重く5.7円割れ水準でクローズしました。

【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 日銀短観・四半期大企業製造業業況判断 1-3月期
08:50 JPY 日銀短観・四半期大企業製造業先行き 1-3月期
08:50 JPY 日銀短観・四半期大企業非製造業業況判断 1-3月期
08:50 JPY 日銀短観・四半期大企業非製造業先行き 1-3月期
08:50 JPY 日銀短観・四半期大企業全産業設備投資[前年度比] 1-3月期
09:30 AUD NAB企業景況感指数 3月
10:45 CNY Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI) 3月
15:30 CHF 実質小売売上高[前年同月比] 2月
16:00 TRL 製造業購買担当者景気指数(PMI) 3月
16:30 CHF SVME購買部協会景気指数 3月
16:50 FRF 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 3月
16:55 DEM 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 3月
17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 3月
17:30 GBP 製造業購買担当者景気指数(PMI) 3月
18:00 EUR 失業率 2月
18:00 EUR 消費者物価指数(HICP、速報値)[前年同月比] 3月
18:00 EUR 消費者物価指数(HICPコア指数、速報値)[前年同月比] 3月
21:30 USD 小売売上高[前月比] 2月
21:30 USD 小売売上高(除自動車)[前月比] 2月
22:45 USD 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 3月
23:00 USD ISM製造業景況指数 3月
23:00 USD 建設支出[前月比] 2月
23:00 USD 企業在庫[前月比] 1月
    RUB 実質国内総生産(GDP)[前年比] 10-12月期
    BRL 貿易収支 3月

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-今日のトレードポイント-
 先週金曜日に英議会で行われたEU離脱協定案採決は賛成286票/反対344票で否決されました。トゥスクEU大統領は4月10日に緊急のEUサミットを招集するとしています。EU側は先週に「協定案」が承認されない場合は4月12日までにその後の方針を示すよう求めており、ブレグジットの先行きは依然不透明のままです。ここにきて「合意なき離脱」の可能性が高まっていることは警戒したいです。
 今週は週末に向けて米雇用統計や米中貿易協議などビッグイベントが続きます。
 本日は日銀短観や中国財新製造業PMI、欧州消費者物価指数、米国小売売上高、ISM製造業景況指数など重要度の高い指標が多く予定されています。特に日銀短観は世界経済の減速を受けて企業の景気判断悪化が予想されます。日銀の追加緩和観測が強まる可能性も考慮したいです。また、中国財新製造業PMIは事前予想が49.9となっており、基準値50を超えられるかに注目が集まりそうです。欧州、米国の指標で経済の先行き懸念が意識される場面では、円が買われやすい展開となりそうです。

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