米国とカナダのNAFTA交渉が合意に向け順調
東京市場
東京市場のドル円は仲値に向けた買いが入ったほか、日経平均の上昇もサポート材料になったことで111.50円付近まで上昇しました。
ロンドン市場
ロンドン勢参入後は買いで反応し111.56円まで強含みしましたが、買いが一巡すると売りに押される展開となり111.28円まで軟化。
ＮＹ市場
ＮＹ市場では目立った取引材料がなかったものの、米長期金利の上昇や米国とカナダとのNAFTA交渉が合意に向けて順調だったことを背景にリスク選好的な買いが入り111.641円まで上値を伸ばし前日比では0.437円高い、111.563円で取引を終えました。
≪2018年9月11日クローズ時点≫
ドル・円：「ブル」 売り42% 買い58%
ユーロ・円：「ベア」 売り58% 買い42%
英ポンド・円：「ブル」 売り42% 買い58%
豪ドル・円：「ブル」 売り11% 買い89%
NZドル・円：「ブル」 売り 7% 買い93%
ユーロ・ドル：「ベア」 売り63% 買い37%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 四半期法人企業景気予測調査・大企業業況判断指数（ＢＳＩ） 7-9月期
18:00 EUR 鉱工業生産[前月比] 7月
20:00 USD ＭＢＡ住宅ローン申請指数[前週比]
20:00 ZAR 小売売上高[前年同月比] 7月
21:00 INR 鉱工業生産[前年同月比] 7月
21:30 CAD 四半期設備稼働率 4-6月期
21:30 USD 卸売物価指数（ＰＰＩ）[前月比] 8月
21:30 USD 卸売物価指数（ＰＰＩ）[前年同月比] 8月
21:30 USD 卸売物価指数（ＰＰＩコア指数、食品・エネルギー除く）[前月比] 8月
21:30 USD 卸売物価指数（ＰＰＩコア指数、食品・エネルギー除く）[前年同月比] 8月
GBP 英中銀金融政策委員会（ＭＰＣ）１日目
03:00 USD 米地区連銀経済報告（ベージュブック）
-今日のトレードポイント-
ドル円は蚊帳の外な状態が継続しています。マーケットのメインテーマが日替わりメニューのように流動的であることが原因に挙げられます。一昨日はバルニエEU首席交渉官が「双方が現実的になれば、第１段階の交渉について向こう６─８週間以内に合意が得られると考えている」と発言したことを手掛かりにポンド買い一色になりました。そして昨日は米国とカナダとのNAFTA交渉がメインとなりカナダドル買いを誘いました。そして、13日にはBOE政策発表、ECB政策発表が予定されており英欧の金融政策の発表がメインになるため、ドル円は相手にされない可能性が高そうです。そのため、一旦ドル円から離れポンド円について考察してみます。ポンド円は5日「英独は英国の欧州連合（EU）離脱に関する主な要求を取り下げた」との一部報道を受けて143.00円から144.60円まで上昇し、10日にバルニエEU首席交渉官の発言で145.872円まで上昇しています。ここでのポイントはEU側の報道が先行し英国政府側からの反応が見えてこないことです。英政府も合意に向けて話し合いが続いているものの、離脱の手法を巡って与党内でも意見が分かれており、EUの政策寄りの案は大きな反発を招く可能性があります。
そのため、僅か1週間足らずで3円も急ピッチに上昇したポンド円にネガティブな材料が出た場合、反動が極めて大きくなることが予想されるため買いから入る場合は、損切りを浅めに設定するなどリスク管理を徹底しておきたいです。
