今週のイベントも日銀金融政策決定会合でラスト
東京市場
ドル円は、ECB理事会への警戒感からこう着状態となり110円前半を推移しました。もっとも、日経平均の後場入りから下げ幅を広げるとドル円は109.90円近辺まで下落しました。
ロンドン市場
注目されていたECB理事会は資産購入プログラムの年内終了が決定されたことでユーロドルが1.185ドル近辺まで上昇しました。しかし、その後のドラギECB総裁が任期満了で退任する2019年9月まで金利変更は行わないと発言したことで1.161ドル近辺まで急ピッチで下落したほか、ドル円もユーロドルのドル買い圧力から110.45円近辺まで上昇しました。
NY市場
米5月小売売上高が予想を上回る前月比+0.8%となりドル円は110.69円近辺まで上値を伸ばし前日比では0.253円高い、110.616円で取引を終えました。
≪2018年6月14日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」 売り37% 買い63%
ユーロ・円:「ベア」 売り51% 買い39%
英ポンド・円:「ブル」 売り34% 買い66%
豪ドル・円:「ブル」 売り15% 買い85%
NZドル・円:「ブル」 売り16% 買い84%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り52% 買い48%
【今日の主な経済指標】
15:30 JPY 黒田東彦日銀総裁、定例記者会見
18:00 EUR 貿易収支 4月
18:00 EUR 消費者物価指数(HICP、改定値)[前年同月比] 5月
19:30 RUB ロシア中銀政策金利
21:30 CAD 対カナダ証券投資額 4月
21:30 CAD 製造業出荷[前月比] 4月
21:30 USD ニューヨーク連銀製造業景気指数 6月
22:15 USD 鉱工業生産[前月比] 5月
22:15 USD 設備稼働率 5月
23:00 USD ミシガン大学消費者態度指数・速報値 6月
05:00 USD 対米証券投資(短期債除く) 4月
-今日のトレードポイント-
ECB理事会は事前の予想と大きく異なりサプライズな発表になりました。ドラギECB総裁は「量的緩和食傷の選択肢を協議しなかった」「利上げ時期を協議しなかった」「決定は全会一致」とハト派色の強い会見を行いました。ただ、6日にECBのチーフエコノミストを務めるプラート専務理事が「資産購入を徐々に減らしていくことが妥当か議論する」とタカ派の発言をした後だけに今回の発表は大きな驚きが広がりました。もっとも、インフレ見通しは従来の1.4%から1.7%まで引き上げており、景況感が上昇すればECB理事会メンバーの見方が変わる可能性を残しているため、欧州圏の景況感の動向をチェックしておきたいです。
今週はいくつものビックイベントがありましたが、本日の日銀金融政策決定会合で最後となります。政策金利や金融政策は現状維持とみらているため、黒田日銀総裁の会見に注目したいです。上がらないインフレ率や長期化している低金利についての見解が注目ポイントであり、今後の出口戦略に言及した場合は大きく反応するため、ヘッドラインに注意しながら取引にのぞみたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 109.30-110.50
ユーロ・円 129.00-130.80
ポンド・円 146.50-149.00