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通貨の売値と買値の差額であるスプレッドは外国為替の取引に必ず関わってくるもので、為替手数料とも呼ばれています。そのコスト負担が重いほど、せっかくの為替差益を大きく目減りさせてしまいます。FXの取引サービスを提供する会社によってもスプレッドの設定にかなりの違いが見られるので、しっかりと比較して有利なところを選ぶのが賢明です。
そもそもスプレッドとは何を意味し、その違いをシビアに比較することがなぜ重要なのかについて、わかりやすく説明します。
スプレッドとは、通貨を売る際に適用される為替レート(売値=Bid)と、通貨を買う際に適用される為替レート(買値=Ask)との間に設けられている価格差のことを意味しています。たとえば、A社ではドル/円の売値が109.608円で買値が109.708円という設定になっていたなら、スプレッドは10銭という計算になります。
これに対し、B社ではドル/円のスプレッドが0.2銭だったとすれば、どのような違いが生じるでしょうか? 2人のトレーダーがまったく同じタイミングでドル/円を買った場合、A社を選んだ人は1ドル当たり10銭を超えるドル高・円安が進んだ時点で為替差益が発生するのに対し、B社を選んでいれば0.2銭のドル高・円安が損益分岐点となります。
当然、利益が出やすいのはスプレッドが低いB社のほうだという判定になるわけです。スプレッドはFXにおける取引コストであり、売買する金額が大きくなればなるほど、その差を軽視できなくなります。スプレッドが安いに越したことはありません。
なお、スプレッドと取引手数料とはまったく異なるものです。一部の証券会社、FX業者ではスプレッドとは別に、トレードの度に取引手数料を徴収しているケースがあります。
その点、「みんなのFX」では口座開設はもちろん、取引やロスカット、ダイレクト入金や出金などにかかる各種手数料を一切いただいておりません。すべて無料です。
スプレッドの設定は会社の違いだけでなく、通貨ペアによっても異なっています。なぜなら、通貨によって流通量が異なっており、調達コストにもかなりの違いがあるからです。世界の基軸通貨である米ドルのように流通量が多いものは調達コストが低くなり、新興国通貨やクロス円(米ドル以外の外貨と日本円の組み合わせ)のように需要が限定的なものは高くなりがちです。米ドル円やユーロ円のスプレッドが安いのはこのような背景があります。
また、同じFX会社で同じ通貨ペアを取引した場合であっても、スプレッドの幅に変化が生じることがあります。FX会社はお客様が出した注文に基づいてインターバンク市場(金融機関同士が為替を取引している場所)で外貨を売買していますが、その際に適用される為替レートとスプレッドがつねに変動しているからです。
概してスプレッドが広がりやすいのは、通貨の流動性が低下する(取引量が減って売買が成立しにくくなる)時間帯や、為替レートが急激に大きく変動した局面です。流動性が低下しやすいのは、週末や主要国の祝祭日、主要国の外国為替市場がオープンしていない時間帯などです。
そのような事態を踏まえてあらかじめ確認しておきたいのは、「スプレッドは原則固定」と明記されているか否かです。「原則固定」とは、特殊な事情を除いて各通貨ペアに定めたスプレッドを原則的に固定化していることを意味します。
固定していないFX会社の場合は、時間帯によってスプレッドが広がってしまう恐れがあります。もっとも、スプレッドが小刻みに変動するとお客様が取引しづらいことから、多くのFX会社は「原則固定」としているのが実情です。
ただし、それでも外国為替市場において急激な変動が生じると、「特殊な事情」に該当してスプレッドが広がる可能性が考えられます。
また、先に述べたようにスプレッドが狭いほうが為替差益を得やすくなりますし、取引回数を重ねるほど有利に働くものですが、注意すべきポイントがあります。それは、いくらスプレッドが低くても、約定率が低ければ本末転倒だということです。
約定率とは、お客様が出した注文が意図したタイミングで成立する確率です。スプレッドの低さとともに、約定率の高さも重要なチェック項目です。
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