ポーランドズロチ/円(PLNJPY)のチャート、相場の状況と今後の見通し

 

ポーランドズロチ/円のリアルタイム為替レート

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ポーランドズロチ/円の基礎知識

ポーランドの概要

中東欧に位置するポーランド共和国は、EU(欧州連合)加盟国の一つです。EUに加盟しているものの、法定通貨には独自通貨ポーランドズロチ(Polish Zloty・PLN)を採用している点が特徴です。国土面積は日本の85%程の大きさですが、平原の国と称されるほど国土の大半は広大な平野と豊かな自然であふれています。首都ワルシャワは近代的な高層建築が多く、「北のパリ」と言われるほど美しい街並みで、ワルシャワ歴史地区は世界遺産にも登録されています。
ポーランドは、2004年のEU加盟から着実に経済発展を続けています。リーマン・ショック後の2009年、イギリスやドイツがマイナスの経済成長となるなど、ヨーロッパ経済の低迷が目立った中でも、ポーランドはEU加盟国の中で唯一プラスの経済成長を記録し大きな注目を集めました。これらの背景にあるのが、EU基金(構造基金)の活用です。ポーランドのEU基金受給額はEU域内で最も多く、補助金は主に交通・環境インフラ整備に充てられます。90年代初頭にポーランドは経済危機に見舞われましたが、国内経済の財政改革やEU基金の補助金による国内投資拡大が経済成長を支えており、ポーランド独自の経済政策から目が離せません。ポーランドは欧州において、ロシアに次ぐ豊富な鉱物資源を有している国でもあります。特に石炭業が盛んで、石炭火力が国内電力供給の約7割を占めるなど、ポーランドの主力産業です。近年はロシアによるウクライナ侵攻を背景に資源価格が高騰、乱高下する局面も見られるなかで、低コストのポーランド電力の輸出に注目が集まっています。
また、政治面ではとりわけ興味深い動きがみられています。2023年10月の総選挙にて、保守派・反EU派の前与党に代わって野党連立による新政権が発足、実に8年ぶりの政権交代が実現しています。最大野党の党首で新首相に就任したドナルド・トゥスク氏は、過去にEU大統領を務めるなど親EU派として知られており、対EUを巡るスタンスの変化など今後の動向に注目してみましょう。

ポーランドズロチ/円(PLNJPY)のチャート、相場の状況と今後の見通し

ポーランドズロチ(PLN)の特徴

ポーランドズロチ(PLN)は、欧州単一通貨・ユーロとの相関性の強さが最大の特徴です。ポーランドはユーロ加盟国であり、貿易では輸出入共に取引トップのドイツをはじめ、欧州・ユーロ圏の国々が高いシェアを占めます。緊密な関係を築いていることから、ズロチはユーロ相場の影響を受けやすく、ある程度連動した値動きをみせる傾向があります。ポーランドズロチ/円の取引に際してはユーロ圏の経済指標データや、相関係数の高いユーロ/円相場の動向もチェックすることでヒントが見えてくると同時に、ポーランド単体の情報の少なさというデメリットを補うこともできるでしょう。
また、ユーロとの比較でみると、金利・スワップ面の優位性が特色として挙げられます。近年はコロナショックやロシア・ウクライナ侵攻などを背景とするインフレ高進を受けて、各国中銀は大規模な金融引き締め政策を進めてきました。これらを背景に、ユーロ圏の政策金利は20年以上ぶりの歴史的な高水準にあることから、ポーランドとユーロの政策金利差は足元では比較的小さくなっているものの、長期的にはポーランドの方が政策金利の高い局面が多くなっています。したがって、ECBとの政策差から金利差に妙味があるほか、原資産価格が低いため低資金から取引を始められる点も魅力です。

PLNJPYとEURJPYの価格推移

PLNJPYとEURJPYの価格推移
出所:ブルームバーグ
 

ポーランドズロチ/円の相場状況と今後の見通し

ポーランドズロチ/円の相場状況

2020年のコロナショックの発生により、ポーランドズロチ/円は25円台前半まで下落するも、ポーランド中銀の政策金利引き下げなど、景気下支えが図られる中で、早々に下げ分を戻し持ち直します。2021年にかけては景気回復基調を強める中で安定感をみせ、世界的な資源需要の高まりからインフレが急加速したことで、同年10月に中銀はおよそ9年ぶりの利上げに舵を切りました。2022年にはロシア・ウクライナ情勢の緊迫化を受けて、地政学リスクの高まりから欧州通貨安に振れ、ズロチ/円は一時25円を割り込みました。一方で、資源価格の上昇により国内のインフレにさらに拍車がかかると、急速かつ大幅な政策金利の引き上げを実施、金利先高観からズロチ/円は底堅さを強めます。
2023年からは円安を追い風に上値追い、35円台まで浮上しますが、インフレ圧力の低下を背景に、ポーランド中銀は同年9月及び10月の会合で利下げを発表、9月は市場予想を上回る利下げ幅となったことで、ズロチ/円は1週間で2円弱の急落をみせました。ただ、10月の総選挙を境にズロチ高傾向に転じると、11月の中銀会合では市場の利下げ予想に反して政策金利が据え置かれるなかで、ズロチ/円は一時37円台中盤まで年初来高値を更新、年後半にかけて堅調さの目立つ展開となっています。

みんなのFX(TradingView) ポーランドズロチ/円相場の推移

みんなのFX(TradingView) ポーランドズロチ/円相場の推移

ポーランドズロチ/円の今後の見通し

2023年末以降のポーランドズロチ/円相場は、ポーランド中銀や日銀の金融政策運営の動向がカギとなりそうです。
ポーランドの政策金利は、9月・10月会合での計1.00%の利下げを挟み、5.75%となっています(2023年12月会合時点)。この利下げに関しては、総選挙前に政権与党を支援する目的もあると、当初市場の一部で指摘されていました。結果的に選挙後の11月会合以降は金利据え置きでタカ派スタンスを維持しており、一時的な対応であった可能性も否定できないでしょう。また、ポーランドのインフレ率をみると、消費者物価指数(CPI・前年比)は6%台でピークアウト基調ながらも、中銀のインフレ目標1.5%~3.5%のレンジを上抜けています。引き続きインフレ警戒感は高く、資源価格の動向など不確実な要因もある点を踏まえると、当面は現在の金利水準が概ね維持され、対円では底堅い展開に期待できそうです。
一方で、日銀の金融政策運営も考慮しておきたいです。日銀は2023年7月と10月にYCCの修正・柔軟化が発表されたほか、市場の日銀のマイナス金解除への思惑から円買いが活発になる局面も見られています。今後YCC撤廃を含めた政策正常化に動いた場合、一時的に円高圧力が強まりそうですが、仮にマイナス金利解除に動いたとしても、両国の金利差が大きく縮まる可能性は低く、ポーランドズロチ/円の明確な下落トレンド入りは考えにくいでしょう。
ただ、ウクライナ情勢とその影響などには注意が必要でしょう。今後NATO(北大西洋条約機構)や欧州各国を巻き込んで事態が悪化するシナリオも一部で懸念され、そうなればリスク回避の動きからポーランド安圧力が強まるかもしれません。地政学リスクは1つの懸念材料として考慮しつつ、ポーランドズロチの値動きに注目していきたいです。

ポーランド・政策金利と消費者物価指数(CPI)の推移

ポーランド・政策金利と消費者物価指数(CPI)の推移
出所:ブルームバーグ
 

経済指標カレンダー(2024年12月)

ポーランドの経済指標カレンダーです。今後の予定を抑えておきましょう。

 

ポーランドズロチ/円の取引なら、みんなのFX!

EU参加を契機に発展が進み、近年は加盟国間でとりわけ目立った経済成長を続けるポーランド。通貨ポーランドズロチは、相対的に金利の高い局面が多い欧州通貨として存在感を放つほか、ポーランドズロチ/円は中長期では底堅く推移し、足元では一段上値追いムードを強めています。
みんなのFXでは金利差にあたるスワップポイントを高水準で提供できるよう、カバー取引先との交渉を重ねています。もちろん、みんなのFXでは1,000通貨から取引が可能で、約1,400円の証拠金を預けることで取引を始められます(1ポーランドズロチ=35円で計算した場合)。FX取引を始めたばかりの方も、少ない資金から取引が始められます。ぜひ、みんなのFXでポーランドズロチ/円の取引をご検討ください!
(2023年12月時点 トレイダーズ証券 市場部)

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トレイダーズ証券市場部為替ディーラー

日々、海外のニュースやチャートをチェックし、インターバンク市場にて外国為替の取引をしている、トレイダーズ証券 市場部所属の為替ディーラーが、この記事を執筆しました。
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