ドル円 150円の節目
-前営業日サマリー-
ドル円は151.40円でオープン。東京市場では円が一段高。日銀の追加利上げ観測の高まりを背景に円買いが朝から優勢となり、ドル円は150円付近まで下押しました。ロンドン市場でも上値の重たい相場展開。植田日銀総裁と石破首相が意見交換をする中で長期金利上昇についての話題が出なかったことで最近の長期金利上昇を容認しているとの観測が広がったことが背景としてある模様です。NY市場でも流れは続き、149.59円で取引を終えました。
-ドル円 150円の節目-
本日のイベントは、米クーグラーFRB理事発言、日全国消費者物価指数、英小売売上高、仏独欧英米PMI、加小売売上高、米ミシガン大消費者信頼感指数、米ジェファーソンFRB副議長発言と複数の重要指標、要人発言が予定されています。
足元の為替市場では日銀による追加利上げ観測が高まっています。19日には日銀の高田創審議委員が「経済・物価の見通しが実現していけば一段のギアシフトを進める局面だ」と発言し、市場では引き締め政策に積極的だとの受けとめが広がりました。国内の長期金利指標となる10年債利回りは昨日に一時1.440%と2009年9月以来となる高値を更新し、日米金利差の縮小からドル円はダウンサイドへの動きを強め、149円台を割れる場面を見せました。ただ、一時150円の節目を割れたからといってここからさらに下を掘っていくとも考えにくく、不確実性の大きい米経済の行方、円高を進めるに足る材料の不足などもあり、しばらくは動意にかける動きとなることも想定しておきたいです。ただ、本日は各国で重要イベントや要人発言が控えており、これらのヘッドラインによっては突発的な値動きとなることも考えておきたいです。特に国内の全国消費者物価指数や各国PMI、ミシガン大消費者信頼感指数には注目が集まります。トレンドを生み出す追加材料となりえるか結果を丁寧に確認していきたいです。