米中間選挙まで1カ月 長期金利上昇と中東情勢にも警戒
-前営業日サマリー-
ドル円は157.36円でオープン。東京市場では、主な意見にて「経済・物価・金融情勢に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことが適当である」などの追加利上げを示唆する内容がみられたものの、大幅利上げや連続利上げにつながるような姿勢はみられず、市場は円売りで反応。ドル円は158円台へと上値を伸ばしました。ロンドン市場では158円台前半で売買が膠着。欧州勢参加後の動意は限られる展開となりました。NY市場では一時円が急伸したものの、トランプ大統領がイランへの攻勢を強めることを示唆すると、原油価格の急騰とともにドルも連れ高となり、ドル円は再び158円台を回復。158.03円で取引を終えました。
-米中間選挙まで1カ月 長期金利上昇と中東情勢にも警戒-
本日のイベントは、東京都区部消費者物価指数、欧消費者物価指数、米雇用統計が予定されており、特に米雇用統計には注目が集まります。
トランプ米大統領にとって節目の審判となる中間選挙は11月3日に予定されており、残り1カ月と迫ってきました。接戦だった連邦議会の上下両院では与党・共和党が失速しており、支持層の投票意欲にも陰りがみえています。中東情勢の悪化に端を発したガソリン高も逆風となっており、以前のようなMAGA(米国を再び偉大に)と呼ばれる支持層の熱狂は薄れているようです。仮に共和党が大統領職と上下両院の多数派を握る「トリプルレッド」の状態が崩れれば、政策の実行力が低下する可能性があります。選挙が近づくにつれて政策や支持率を巡るヘッドラインも増えることが想定され、為替市場への波及には注意しておきたいところです。
もう一つ気になるのが、米国の長期金利上昇です。昨日は米10年債利回りが5.34%まで上昇し、2002年4月以来の高水準を記録しました。これまでWTI原油価格と比較的相関を強めていた米金利ですが、足元では両者の乖離が拡大しています。米住宅市場でも、金利高を受けてローンの繰り上げ返済が減り、それが米国債売りにつながるという悪循環もみられています。
さらに、昨夜はトランプ氏がイランへの攻勢を強める姿勢を示したことで原油価格が急騰しており、中東情勢も依然として不透明です。原油高がインフレ圧力を長引かせれば、米金利の高止まりを意識させる材料となり、ドル円の下値を支える可能性があります。一方で、中東情勢の一段の悪化によるリスク回避の円買いには警戒が必要です。足元では「米金利上昇によるドル買い」と「地政学リスクによる円買い」がぶつかりやすい局面とみられ、米雇用統計に加えて、米長期金利と原油価格の動きをセットで確認しておきたいです。