日米政策イベント通過 為替は円安・ドル高へ
-前営業日サマリー-
ドル円は154.76円でオープン。東京市場では、日銀が政策金利を市場予想通り据え置くことを決定したものの、一部で広がっていた追加利上げ観測があったこともあり、円売りが優勢となりました。ロンドン市場でも流れは変わらずに、上昇の勢いを強め、ドル円は156円後半まで上昇。NY市場に入ると157円の節目に上値を抑えられる格好で勢いが一服し、157.42円で取引を終えました。
-日米政策イベント通過 為替は円安・ドル高へ-
本日のイベントは、日全国消費者物価指数、英小売売上高、加小売売上高、米PCEデフレーターが予定されています。
FRBが2025年の利下げペースを鈍化させる見通しを示す中、昨日の日銀による金融政策決定会合では植田日銀総裁の発言が想定よりハト派なものであったことから足元の為替相場では円安・ドル高の勢いが強まっています。160円の大台も目指しつつあり、今後の相場展開には目が離せません。植田日銀総裁は記者会見の場で「利上げ判断に至るには、もう1段階ほしい」や「「0.5%という水準に意識はもっていない」と言及しました。一部では日銀による追加利上げ観測が広がっていたことから、想定を超える日銀サイドのハトな発言によって相場に動意が生まれた格好です。再度ドル円のアップサイドリスクが高まっているので為替介入への警戒感が高まってきています。しばらくはヘッドラインを注視しておく必要がありそうです。