米国雇用統計とは?FXトレーダーが注目する理由と発表時の相場の動き

米国の「雇用統計」は、各国の数ある経済指標の中で最も重要度が高く、最も注目度が高い指標と言っても過言ではありません。米雇用統計が発表される毎月第1金曜日の夜はチャートやレートから目を離さずトレードに集中する投資家も多いようです。ここでは、米雇用統計に関する基礎知識から、注目すべきポイントやマーケットへの影響について詳しく解説します。

米国雇用統計の基礎知識

米雇用統計と一口に言っても、発表される統計は複数あり重要度もまちまちです。FXを取引する上で、どの統計が重要で、外国為替市場に影響を及ぼすのか見ていきましょう。

米国雇用統計とは

米国雇用統計はアメリカの労働省労働統計局(U.S. Bureau of Labor Statistics、略してBLS)が毎月発表している経済指標です。アメリカの雇用情勢を表している指標で、調査対象者が多く労働市場の状況を把握できることから、FXトレーダーのみならず、世界中の市場参加者から最も注目されている経済指標です。

米国雇用統計が発表される日程

雇用統計は毎月12日を含む週のデータが集計され、基本的に翌月第1金曜日に発表されます。発表時間は、夏時間のときは日本時間午後9時30分、冬時間のときは日本時間午後10時30分です。発表日当日は雇用統計の発表時刻に向けて思惑的なドル買/売が出ることがあったり、取引が極端に手控えられて東京時間からロンドン時間にかけてボックス相場になったりすることがあります。

米国雇用統計で特に注目される項目

雇用統計で発表される統計は全部で10数項目あり、データも膨大です。この中で特に注目されるのは、非農業部門雇用者数(NFP: Non-Farm Payroll)と失業率、平均時給です。非農業部門雇用者数は自営業や農業従事者を除いた、民間企業または政府機関に雇用されている就業者数を表しており、事業所の給与支払い帳簿を基に集計されています。前月比での雇用者数の変化が極めて重要で、事前予想値と結果の値が大きく乖離することも少なくなく、為替市場だけでなく株式市場の値動きにも大きな影響を与えます。失業率は失業者÷労働力人口(失業者+就業者)によって求められます。失業率の変化によってマーケットが変動することも少なくなく、非農業部門雇用者数がほぼ事前予想通りの結果となった場合には材料視される傾向にあります。より精度を高めて労働市場を把握したい場合は労働参加率も一緒に確認するとよいでしょう。

米国雇用統計が重視される理由と発表時の相場の動き方

冒頭でもご説明した通り、米国雇用統計の発表前後はマーケットが大きく動くことも少なくありません。発表後にマーケットがどのような反応を示すのか、その傾向について説明します。

米国雇用統計が重視される理由

雇用統計のデータは連邦準備理事会(FRB)の参考指標の一つであるため、将来の政策への期待感が為替レートに大きな影響を与えます。FRBは政策金利の引き上げや引き下げを検討する際に、労働市場の動向を把握する上で雇用統計のデータを重視しています。アメリカの国内総生産(GDP)は世界一位を誇り、その約7割が個人消費で占められていることから、個人消費の増減が経済に影響を与えやすい傾向があります。雇用統計のデータが改善することで、賃金が上昇し、個人消費の増加が期待できます。反対に悪化した場合は、賃金が低下し、個人消費の減少が懸念されます。こうしたことから、米国の労働市場のデータを把握することは経済全体を捉える上で重要であるため、米国雇用統計の発表時には為替相場が大きく動きます。

発表時の相場の動き方

雇用統計の「非農業部門雇用者数」の変化は発表数値が事前予想から大きく乖離することが多々あり、この性質から発表直後は為替レートが大きく動く傾向にあります。米国雇用統計発表前に各社の予想値が発表され、これを基にコンセンサス予想(平均値)が作り出されていきます。事前予想通りの結果となった場合には相場があまり変動しないことが多く、「失業率」などが材料視されることがあります。予想以上の結果となった場合には、株価が上昇してドルが買われる傾向があります。逆に予想を下回る結果となった場合には、株価が下落してドルが売られる傾向があります。
個人投資家に人気のあるドル円も米雇用統計発表後に大きく動くことが多いため、この日は取引高(ポジション)も増える傾向にあります。

>なぜ米国の指標は重要か?そのほか米国の重要指標を確認する

米国雇用統計のこれまでの推移と過去のレポート

米雇用統計のこれまでの推移、そして新型コロナウイルスの影響を受けた直近の統計結果(2020年4月時点)について詳しくご説明します。

これまでの推移

2018年から2019年にかけて米雇用統計は好調な結果が続き、非農業部門雇用者数は堅調に推移し、失業率も4%を下回る水準まで下落してほぼ完全雇用状態となりました。しかし、2020年新型コロナウイルスが米国で感染拡大し、食い止めるために実施したロックダウン(都市封鎖)により4月の雇用統計は史上最悪の結果となりました。非農業部門雇用者数の変化は-2,020万人、失業率は14.7%と過去最低水準を記録しました。今後はFRBによる大規模な金融緩和策による経済下支えの効果やロックダウン解除に伴う感染の二次拡大リスクがどのように米労働市場に波及するのか注目されます。

過去のレポート

みんなのFXが毎営業日掲載しているFXレポートでも、米雇用統計について触れることがよくあります。第1金曜日の前後は、こちらのFXレポートもぜひご覧ください。
>FXレポート

>2020/06/05 雇用統計を整理する
>2020/03/06 本日は米雇用統計
>2020/02/07 本日は米雇用統計と豪議会証言に注目
>2019/12/06 宴となるか、雇用統計

雇用統計は毎月必ずチェック!

世界経済の中心ともいえるアメリカの経済指標で最も注目度の高い「雇用統計」がどのような経済指標であるのか紹介してきました。米国の労働市場を知ることはFX取引をする上で重要で、米国経済の先行きを予測する際にも役立ちます。特にリーマンショック以降、雇用統計を受けて相場が動くことが多く、FX初心者の方もしっかりとその意味を理解して取引に臨みたいです。「雇用統計」の発表日時や予想値は経済指標カレンダー見て確認するとよいでしょう。経済指標カレンダーはこちらからご覧ください。
>経済指標カレンダー
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