土曜日の夜の虐殺となるか

今週の為替相場はテーマが入り乱れる展開でした。ドル円はロシアゲート懸念が相場の重しとなりました。月曜は上昇を見せたものの結局先週の流れを引き継ぐ形で111.00円近辺まで底値を試す展開でした。対照的にユーロは強含み、木曜にECBが年内テーパリング決定の可能性を認めた事で安心感から買いが続き、1.1680ドル近辺まで上昇しました。加ドル、豪ドル、NZドルも緩和期待からドルに対して強含みましたが、急速な金利上昇が悪影響をもたらす懸念を持った各国中央銀行メンバーが牽制的な発言をする場面も目立ち、上値は抑えられました。金曜にはモラー特別検察官がトランプ大統領への捜査対象をビジネスにまで拡大した事を受けトランプ大統領がモラー氏を解任するかもしれない、いわゆるウォーターゲート事件の「土曜日の夜の虐殺」が再来するのではないかと噂が円買いをもたらし、緩和期待とリスクセンチメントの悪化が同時に起こるという現象が見られました。

 

ロイター20170722.jpg

[image: みんなのFX ドル円日足チャート 5日移動平均線、一目均衡表]

 

来週の為替相場は方向感の読めない一週間となりそうです。現在良好な米株価を支えている主要ハイテク株の決算が控えていますが、最近の為替市場はインフレ率に関心が移っているため週末を乗り切ればセンチメントの改善からドル円は一転反発をする可能性が見込めます。しかしテクニカル面からは一目均衡表が三役陰転を示す気配があり、ロシアゲートに関わる新しい材料によっては一気に円買いの展開になる可能性も否定できません。また対照的にユーロ円はテクニカル面で下値を確認した事で再び月曜からは上昇トレンドに乗せると予想しています。今週のリスクオフとテーパリング期待が入り乱れる違和感のある状態が、どのように解消されるか見定めたいです。


R00123.jpg

 [image: REUTERS 21日 複数のECB政策立案者、10月にQE巡る決定の公算大と想定=関係筋】





2017年7月21日の経済指標とトレードポイント

FX - 本日の経済指標
  
日時 関連通貨 タイトル 前回 予測
21日 21:30CAD小売売上高(除自動車)[前月比] 5月1.5%0.1%
21日 21:30CAD小売売上高[前月比] 5月0.8%0.3%
21日 21:30CAD消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 6月1.3%1.1%
21日 21:30CAD消費者物価指数(CPI)[前月比] 6月0.1%0.0%
21日 08:50JPY対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分-350億円-
21日 08:50JPY対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分8395億円-

本日はイベント消化から薄商いを想定しています。ドル円はテクニカル要因が一段落し来週から上昇トレンドに回帰すると見ているものの、本日中は上がった局面では米政権への不透明感から週末のポジション調整が進むと考えています。IMMのポジションを見るとユーロ買い余地もまだ高く、ユーロ円は小幅続伸を予想します。指標ではカナダの小売売上高発表に注目しています。

2017年7月20日の経済指標とトレードポイント

FX - 本日の経済指標
  
日時 関連通貨 タイトル 前回 予測
20日 23:00USD景気先行指標総合指数[前月比] 6月0.3%0.4%
20日 23:00EUR消費者信頼感(速報値) 7月-1.3-1.2
20日 21:30USDフィラデルフィア連銀製造業景気指数 7月27.623.7
20日 21:30USD新規失業保険申請件数 前週分24.7万件24.5万件
20日 21:30EURドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見--
20日 20:45EUR欧州中央銀行(ECB)政策金利0.00%0.00%
20日 17:30HKD消費者物価指数(CPI)[前年比] 6月2.0%2.1%
20日 17:30GBP小売売上高指数[前月比] 6月-1.2%0.4%
20日 17:00EUR経常収支 5月222億ユーロ-
20日 15:30JPY黒田東彦日銀総裁、定例記者会見--
20日 15:00DEM生産者物価指数(PPI)[前月比] 6月-0.2%-0.1%
20日 15:00CHF貿易収支 6月34億スイスフラン-
20日 13:30JPY全産業活動指数[前月比] 5月2.1%-0.8%
20日 10:30AUD失業率 6月5.5%5.6%
20日 10:30AUD新規雇用者数 6月4.20万人1.50万人
20日 08:50JPY貿易統計(通関ベース) 6月-2034億円(-2042億円)4880億円

本日のポイントは日銀とECBの記者会見となりそうです。昨日まではテクニカル要因とフローが相場の重しとなり緩やかな動きを形成しましたが、本日からは再びファンダメンタルズのテーマが相場の燃料となる可能性が高いでしょう。特にEUのテーパリング期待はあくまで期待の段階であり、ユーロドルは投機筋のポジションにも過熱感が見られるため、ドラギ総裁から市場をなだめる発言が伺えれば失望売りが飛び出す可能性が極めて高いと見ています。日銀政策への懐疑的な見方は回ごとに強まっているため、黒田総裁からも行き詰まりを匂わせる言及があれば、急速な円高に振れる可能性が高く、こちらにも警戒しています。

2017年7月19日の経済指標とトレードポイント

FX - 本日の経済指標
  
日時 関連通貨 タイトル 前回 予測
19日 21:30USD建設許可件数[前月比] 6月-4.9%2.8%
19日 21:30USD建設許可件数[年率換算件数] 6月116.8万件120.1万件
19日 21:30USD住宅着工件数[前月比] 6月-5.5%6.2%
19日 21:30USD住宅着工件数[年率換算件数] 6月109.2万件116.0万件
19日 21:30CAD製造業出荷[前月比] 5月1.1%0.8%
19日 20:00ZAR小売売上高[前年同月比] 5月1.5%-0.3%
19日 20:00USDMBA住宅ローン申請指数[前週比]-7.4%-
19日 18:00EUR建設支出[前年同月比] 5月3.2%-
19日 18:00EUR建設支出[前月比] 5月0.3%-
19日 17:00ZAR消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 6月5.4%5.2%
19日 17:00ZAR消費者物価指数(CPI)[前月比] 6月0.3%0.2%

本日の為替は引き続き不透明な動きが予想されます。直近の相場は9月までのイベント消化の影響から夏枯れ気味で、大口のフローとテクニカル的な過熱感が幅を利かせ値動きが粗くなっているように思います。中長期的には円安スタンスですが、直近の円高基調の反転ポイントは明確ではなく、日ベースで出た動きをフォーローするのが賢明かと思います。なお明確な材料が出ているのはユーロと豪ドルなので、現在焦点はそちらにあてています。東京時間は豪ドル以外はレンジ相場、ロンドン時間に入る頃にトレンドが示現しそうな気配を感じます。

2017年7月18日の経済指標とトレードポイント

FX - 本日の経済指標
  
日時 関連通貨 タイトル 前回 予測
19日 05:00USD対米証券投資(短期債除く) 5月18億ドル-
18日 23:00USDNAHB住宅市場指数 7月6767
18日 21:30USD輸出物価指数[前月比] 6月-0.7%0.0%
18日 21:30USD輸入物価指数[前月比] 6月-0.3%-0.2%
18日 18:00EURZEW景況感調査 7月37.7-
18日 18:00DEMZEW景況感調査(期待指数) 7月18.618.0
18日 17:30GBP卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)[前年同月比] 6月2.8%2.8%
18日 17:30GBP小売物価指数(RPI)[前年同月比] 6月3.7%3.6%
18日 17:30GBP小売物価指数(RPI)[前月比] 6月0.4%0.4%
18日 17:30GBP消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 6月2.9%2.9%
18日 17:30GBP消費者物価指数(CPI)[前月比] 6月0.3%0.2%
18日 10:30AUD豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表--
18日 07:45NZD四半期消費者物価(CPI)[前期比] 4-6月期1.0%0.2%

本日のポイントは夕方頃に発表される英消費者物価指数と22:30からのカーニー総裁の講演となるでしょう。世界的な量的緩和政策の縮小は円にとってはポジティブな材料となるため、英国の足元景気の解釈からリスクオフの流れがサポートされるかに市場の関心が集まっています。また、BoAやGSなどの米大手金融決算の動向も、低金利環境下での景況感を測る上で一つのポイントになるでしょう。現在ドル円と日経平均は相関が外れているため東京時間は112.00円-113.00円のレンジ相場を予想します。ロンドン時間に入ってからは緩やかな円安の流れを予想します。

FXの取引は「みんなのFX」で